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退職したら、どの健康保険に加入すべき?健保の種類と保険料、注意点を総まとめ

文=藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会
退職したら、どの健康保険に加入すべき?健保の種類と保険料、注意点を総まとめの画像1
「Getty Images」より

 長年働いていた会社を退職する際には、それ以後の生活をいかに安心して過ごせるかを考えることが必要です。健康保険は安心して生活するために、もっとも重要なことです。ここではその重要な健康保険について、具体的に述べます。

 退職すると、それまで加入していた健康保険組合から脱退することになります。そのままだと無保険になり、医療費の10割を負担しなければならなくなってしまうので、下記のいずれかの保険に加入する必要があります。

退職後の健康保険の種類

 健康保険の種類と保険料の負担についてまとめると、以下のようになります。

【再就職する場合】
・再就職先の健康保険組合へ加入→保険料は会社と折半

【再就職しない場合】
(1)退職前の健康保険の任意継続制度に加入(2年間のみ)→保険料は全額自己負担
(2)国民健康保険に加入→保険料は前年の所得により市町村が決定。夫婦各々が保険料を負担
(3)家族の健康保険の被扶養者になる→保険料の自己負担なし
(4)会社により特例退職者医療制度がある場合に加入→後期高齢者医療制度に加入するまで加入することができる

 どの健康保険に加入するかは、収入の多寡と支払う保険料の高低で決めることになります。

それぞれの健康保険の特徴

 上記健康保険の種類の1と2については後述することにし、まず3の家族の健康保険の被扶養者になる場合について説明します。

 1年間の収入が130万円未満(60歳以上で障害者は180万円未満)で、3親等内の親族、被保険者と同居し収入が被保険者の収入の2分の1未満、その他の条件も備えている人は家族の健康保険の被扶養者になれます。保険料の負担はなく、1番安上がりな方法ですが、上記に書いていない細かい条件もあるので、各健康保険組合にお問い合わせください。被扶養者になるのは、かなり厳しいようです。

 一定以上の収入があり、再就職していない人で退職前の会社に特例退職者医療制度、または健康保険組合の任意継続制度があれば、その制度に加入するのが国民健康保険に加入するよりもかなり安上がりで、メリットがあります。たとえば、健康保険組合の福利厚生を利用できます。人間ドックを受ける際に補助金を出してもらえ、提携するスポーツクラブの割引が受けられます。また病気の治療にかかった金額が高額になった場合に付加給付金を出してもらえます。

 退職前の健康保険の任意継続制度(上記1)の保険料は、全額自己負担なので働いていた時より高くなりますが、上限が低く抑えられており、一般的に国民健康保険の保険料より安くなります。特に特例退職者医療制度(上記4)は退職した方が年金生活に入ってから後期高齢者医療制度に加入するまで、現役当時と同程度の医療給付や健康診断などが受けられるような保険施設事業を行っており、疾病の予防や健康増進、および生活の安定を図ることを目的としているので、かなり有利な制度だと思われます。

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