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飯塚幸三被告、高齢を理由に執行猶予の可能性…下津裁判長、公判で遺族の遺影持ち込み禁止

文=編集部

東京地裁刑事部は今回の公判でエースを投入

 東京都内の刑事事件に詳しい弁護士は次のように今回の公判を見ている。

「今回の公判の担当が下津健司裁判長だったことを知り、地裁の本気度が窺えました。下津さんは2019年に発生した東京都杉並区のアパートで乳児院勤務の保育士女性(当時32)が殺害された件や、日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(66)の報酬過少記載事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪に問われた日産元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(64)の件を担当する地裁刑事部のエースのひとりです。

 ただこれほど世論が沸騰している事件ですので、かなりのプレッシャーがかかっているのではないでしょうか。8日の飯塚被告の公判に関して、一部報道で下津さんが被害者家族が犠牲者母子の遺影の持ち込みを禁止した件が物議を醸していました。そうやって厳密すぎるほど法律とルールを重視しようとする姿勢からは、あくまで法のみに則ってこの公判に臨もうとする強い意志を感じられます」

 無罪を主張する飯塚被告に対して、インターネット上で批判の声が殺到している。一方、ニュースサイト『現代ビジネス』(講談社)は9日、記事『「上級国民」大批判のウラで、池袋暴走事故の「加害者家族」に起きていたこと 家族は「逮捕してもらいたかった」と話す』を公開。仙台市のNPO法人World Open Heartの阿部恭子代表が飯塚被告の家族に対する社会的なバッシングに対して反論したのだが、これも多くの反発を招いている。

 こうした沸騰する世論の影響はどの程度、公判に影響を与えるのだろうか。前述の弁護士は話す。

「裁判官はおおむね2通りの考え方を持っています。裁判員裁判で始まった、国民の声をもっと司法に反映させたほうが良いという意見と、批判したり擁護したりとくるくると変わる報道や民意に左右されることなく、現行の法律に則って判断を下すべきだという意見です。それぞれが、どちらか一方の主張に分かれているわけではなく、多くの裁判官がそれぞれのメリット、デメリットを勘案し、試行錯誤しながら法廷に臨んでいます。ちなみに下津さんは英国の陪審員事情などにも明るい方です」

 果たして、どのような判決がでるのだろうか。

(文=編集部)
 

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