
今年、女性から多くの支持を集めている人気ユーチューバーの竹脇まりなが、自身の考案したレシピとして発表した「まりな丼」が“パクリ”ではないかと騒動になり、本人がそれに対して見解を出した。
竹脇は「“宅トレ“系YouTuber」を自称し、昨年公開した「2週間で10キロ痩せるダンス」が若い女性を中心にじわじわ人気を獲得。特に、そのなかで踊っていた「ハンドクラップ」が昨年、若者の間で大流行。さらに今年、コロナ禍にあって自宅で気軽にできるエクササイズとしてネット上で爆発的に広まり、女優やタレントなども「踊ってみた」とする動画を次々に公開して話題になった。
そんな竹脇が9月26日、自身のSNS(Twitter、Instagram、YouTube)において、「最近シュッとしたね!って言われるんですが、完全にこのご飯のおかげです」として、“究極の減量飯”を紹介した。鶏肉、納豆、卵、キムチなどを載せた丼めしで、高たんぱく・低カロリーなうえ簡単に調理できるとしてファンに勧めた。
だが、ネット上で、「北岡悟丼のパクリだろ、これ」「完全に北岡悟丼じゃん」「北岡悟は特許取ったって言ってたぞ」「勝手に命名してハッシュタグまで付けるのは悪質」など、総合格闘家の北岡悟が発表した「北岡悟丼」に酷似しているとの指摘が相次いだ。さらには、北岡悟本人もTwitter上で「北岡悟丼で私、特許持ってるんです」と指摘。
特許庁のサイトから「北岡悟丼」を調べてみると、特許・実用新案ではないが、2019年に「商標登録」されていることが確認できる。
「商標登録は、指定商品・役務に関して登録商標を独占排他的に使用することができる権利で、有効期間は10年です(延長可)。この場合、勝手に『北岡悟丼』の名称を使ってはいけないことになりますが、同じレシピに『まりな丼』と命名しても、道義的な問題はあるにせよ、違法ではありません(弁理士)
北岡悟丼は、「ゆで卵、鶏肉(ムネ)、キムチ、納豆、ほうれん草、黒酢、海苔、米(玄米+白米)」が原料で、まりな丼は「生卵、鶏肉(ササミ)、キムチ、納豆、アボカド、オクラ、ブロッコリー、もずく酢」を使用している。完全に一致しているわけではないが、確かに似ている。
多くの指摘が上がったことを受けて竹脇は、「不勉強で、北岡様が発案されたレシピと内容が類似していることを知らずに、まりな丼と発信してしまいました」と釈明し、謝罪した。さらに、「北岡悟丼は、長年プロの格闘家として活躍されている北岡様だからこそ、愛情と自身を持って作られているレシピだと、現在認識しております」と、北岡に対する敬意も表し、そのうえでSNSで発信した動画や写真等はすべて削除した。
一方で、料理研究家や筋トレ愛好家たちからは、「トレーニングしている人や減量しようと思えば、ある程度食材は限られてくるので、似たような丼になるのは仕方ない」との声も多い。実際に、両者に共通しているのは「卵、鶏肉、キムチ、納豆」の4つのみで、卵はゆで卵と生卵、鶏肉もムネとササミという違いがある。さらに、まりな丼は米を使用していないので、丼飯というよりはサラダに近い。
竹脇にしてみれば、とばっちりを受けたような印象もあるが、それだけ注目度が高くなったことの表れなのかもしれない。
(文=編集部)