木村氏は大人数でのビデオチャット時にも注意するべき点はあると指摘する。

「ハラスメントとまではいかないかもしれませんが、大人数でビデオ会議などをする場合、対面して一堂に会する通常の会議のときよりも、発言の少ない部下を上司が叱責する率が高まるという声もあるようです。

 というのも、対面の会議では発言者に視線が集まるので気づきにくいのですが、ビデオチャットの場合、画面に参加者の顔が同じ大きさで並んで映っているため、発言が少ない人物がより目立ってしまう傾向があるようなんです。そして、そういった事情も関係してか、音声だけでビデオチャットに参加したがる社員が増え、上司側が顔出し参加を強制させたことでトラブルが発生した、といった事例もありました」(木村氏)

 ビデオチャット以外の場面でのリモハラについても教えていただこう。

「よくある事例としては、業務時間の管理についてのリモハラが挙げられるでしょう。リモートワークにおいて上司がちゃんと働いているのかと心配しすぎて、数十分おきにメールやチャットでの業務連絡を強制するなどして、部下からハラスメントではないかと指摘される事例もありましたね」(木村氏)

 現在は、オフィスに出勤するという従来の勤務スタイルから、リモートワークという新しい勤務スタイルへの過渡期であり、その変革時期のひずみとしてリモハラが生まれてしまっているのではないだろうか。リモートワークが今以上に浸透していき勤務スタイルとして成熟していけば、リモハラも減少していくのだろうが、現状は個々人が、リモハラに対して自衛の意識を強く持っておく必要があるのかもしれない。

(文=A4studio)

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