
2019年10月から始まった再現ドラマバラエティ『ワールド極限ミステリー』(TBS系)の視聴率が、あまり芳しくないようだ。TBSのお昼の顔である恵俊彰と人気フリーアナの高島彩をMCに迎え、『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)のTBS版を狙ったのだろうが、記念すべき初回こそ世帯視聴率10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の好スタートを切ったものの、最近は自己ワーストを連発し、迷走しているという。
「9月16日のオンエアでは世帯5.8%でしたが、今最も重視されるべき指標ともされる個人視聴率は3.2%と自己ワーストを記録しました。さらに、最も家にいておかしくないM3(50歳以上の男性)は2.5%、F3(50歳以上の女性)も4.7%と、いずれも過去最低を更新してしまいました」(芸能ライター)
さらに、2週空けて9月30日に放送されたのは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛期間中に注目された韓国ドラマ『愛の不時着』のモチーフと言われる実際の事件をもとにした再現ドラマだったのだが……。
「ヒット作の裏側に何か鉱脈が眠っていないかを探るのはテレビの定石ですが、世帯は7.2%と一見良いように見えて、結局、個人は3.9%。さらに今、最もテレビを見てほしいとされる世代の“コアターゲット”(15歳から59歳)は1.9%と、これまた番組史上最低を更新してしまいました」(同)
ちなみに、9月14日(月曜日)~20日(日曜日)の1週間、テレビ東京を除く全ゴールデンタイム(19時~21時台)の個人視聴率ワースト1位は14日の『有田プレビュールームSP』(TBS系)の2.5%だった。2位は17日の『まもなく秘密のケンミンSHOW極』(日本テレビ系)の2.7%、3位が同17日の『ドラマチックベースボール2020 巨人×阪神』(同)の3.0%、4位が同17日の『世界の街道をゆく』(テレビ朝日系)の3.2%。
これだけを見ると、9月16日の『ワールド極限ミステリー』が記録した個人視聴率3.2%はたいしたことがないようにも思えるが……。
「『有田プレビュールーム』は、まだスタートしてから10回にも満たない。また、『まもなく~』は番組と番組の間のミニ番組であり、この数字は前のプロ野球中継の低視聴率のあおりを受けてのもの。また、『世界の街道をゆく』もミニ番組です。つまり、テレ東を除く民放のゴールデンで最も認知されていないのは『ワールド極限ミステリー』と言うこともできる。これでは実質ワースト1位と認識されても仕方なく、打ち切りも現実味を帯びてきそうです」(テレビ局関係者)
方向性に迷ったのか、最近の『ワールド極限ミステリー』は『世界仰天ニュース』のような硬派なつくりのVTRに加えて、『THE突破ファイル』(日本テレビ系)のようにドラマの中に笑いの芝居を織り交ぜるなどして、必死に若年層の取り込みを図っているように見える。これ以上、視聴率が“ワースト極限ミステリー”にならなければいいが、TBSはどういった判断を下すのだろうか?
(文=編集部)