
29日、東京・渋谷区の路上でひき逃げを起こしたとして、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで警視庁に逮捕された人気若手俳優の伊藤健太郎。30日には警視庁東京湾岸警察署から釈放されたが、多数のドラマや映画、CMに出演しており、その対応に関係者は追われている。
「30日に公開された映画『とんかつDJアゲ太郎』、そして11月6日公開の黒木瞳監督映画『十二単衣を着た悪魔』と、伊藤が出演する作品が続いていますが、いずれもなんとかお蔵入りは免れそう。とはいえ、これだけの芸能界の先輩や大物たちに迷惑をかけた以上、干されるのは致し方ない状況です」(芸能事務所関係者)
そして特に注目されているのが、新春に放送予定の木村拓哉主演のスペシャルドラマ『教場2』(フジテレビ系)の行方だ。今年1月に「フジテレビ開局60周年特別企画」と銘打たれ、2夜連続で放送された大型ドラマの第2弾となる。
「作家・長岡弘樹氏の小説を実写化した『教場』は、警察学校の鬼教官・風間を木村が白髪で演じ、新境地を開いた作品。世間的な評価も高く、今回の新作にも期待が高まっています。伊藤は『教場』のラストに生徒の一人として出演しており、『2』でも重要な役どころで出ているようです。しかし、ひき逃げで逮捕となれば出演するわけにもいかず、撮り直しは必至でしょう」(フジテレビ関係者)
10月27日発売の「女性自身」(光文社)が『教場2』のロケ現場をキャッチしており、それによれば木村は役柄にのめりこみ、24時間、白髪姿で生活しているという。それほど木村が気合を入れているだけに、フジは激怒していると思われるが――。
「いずれにしても、この作品が“お蔵入り”することは絶対にあり得ません。なぜなら、フジは『教場2』に会社を挙げて賭けていますから。木村といえば、以前はフジの月9ドラマに欠かせない存在でしたが、最近は久しくフジの連ドラには出演しておらず、今ではこの『教場』シリーズだけが木村がフジのドラマに出る唯一の作品。ジャニーズ事務所の手前もあり、失敗は許されません。あらゆる手を使っても放送にこぎつけるでしょう」(芸能事務所幹部)
だが、この“伊藤ショック”を切り抜けたとしても、別の“難敵”が待ち構えているという。
「TBSは新春に新垣結衣と星野源の主演ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』のスペシャルドラマを放送します。これは『教場2』よりあとに制作が発表されたのですが、『半沢直樹』のヒットで勢いに乗るTBSが『教場2』と同じ日の1月2日に放送を持ってきたんです。となると視聴率は食い合いとなり、場合によっては『教場2』が負けることもあり得る。伊藤の事件も重なり、制作関係者は戦々恐々としていますよ」(フジ関係者)
さまざまな困難を乗り越え、『教場2』が再び多くの視聴者を魅了することを期待したい。
(文=編集部)