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「議席を維新は公明党に譲った」橋下徹氏、公明党との“密約”暴露…大阪都構想で政局優先

文=編集部
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大阪市公式サイトより

大阪都構想」の賛否を問う住民投票が1日、否決された。最大の支持基盤であるはずの大阪市の住民から2度目の“ノー”を突き付けられた日本維新の会は、党存続の危機に立たされている。松井一郎代表(大阪市長)は結果を受け、市長の任期満了後の政界引退を表明した。さらに、日本維新の会元代表の橋下徹弁護士が1日放送の報道番組で、公明党と住民投票での密約があったことをほのめかす発言をしたことが物議を醸している。東京都議会などの他地域の維新関係者にも「これで次の衆院選を戦えるのか?」と衝撃が広がっている。

橋下氏「衆院選の議席を公明に譲る代わりに賛成してもらった」

 橋下氏は1日深夜、『【LIVE】大阪都構想「2度目の決着」報道ランナーSP』(関西テレビ)に出演。年代別の賛否を分析する場面で、20代など若年層の賛成が2015年5月の住民投票時より減少している点などを解説している際、「維新の会の当事者ではないので」と前置きした上で次のように語った。

「報道番組はお互いに切磋琢磨しないといけないので、あえて言わさせてもらいますが、ABC放送(朝日放送)の木原(善隆)さんの解説を見ていたんですが、維新の敗因の分析として、『時期が悪い。急ぎすぎだ』というわけ。

 急ぎすぎと言うけどこれは政治で、ある意味、公明党と握ったわけですよ。衆議院選挙の議席を維新は公明党に譲る代わりに、この住民投票のほうは賛成にしてもらったわけだから、衆議院選が行われる前に住民投票をやらなければいけないわけですよ。衆院選が終わったあとだと、この約束がどうなるかわからない。そこは政治的には急ぎすぎでもなんでもない」

 新型コロナウイルス感染症の影響が続き、大阪市内の経済状況が悪化の一途をたどる中で、市民生活より「政局」を重視するようにも聞こえる発言だ。同発言は、Twitterなどで拡散され、SNS上で以下のように物議を醸している。

「市民の生活よりも、コロナ感染拡大よりも、衆議院選前にやらないと公明党との約束がどうなるかわからないから。これのせいで、どんだけの市民がコロナで困窮する中、投票に足を運ばされたか」

「コロナ感染リスクのある中市民に無駄足運ばせることをした責任は非常に重い!維新の議席をもらう為に手を組んだ公明党も同じ!!反対を支持した自民党 公明との連立与党としてどうするの!?」

都議会維新関係者「正直、動揺している」

 東京都議会の維新関係者は次のように語る。

「戦時モードに切り替えて、地元衆院議員の選挙準備を始めています。もともとこのタイミングでの住民投票は、大きなばくちだと思っていました。圧倒的な勝利が見込めない情勢だった時点で、『賛否どちらにせよ、次の衆院選は厳しいものになる』との予測はついていたからです。

 大阪市政や府政の機能不全に関して、橋下さんが大車輪で活躍していた15年の住民投票時ですら勝てなかった。誰が見ても、松井さんは橋下さんに比べれば埋没していました。

 しかも、ここで党勢に追い打ちをかけるような橋下さんの発言です。政局という意味では正論なのかもしれませんが、正直、動揺しています」

 公明党衆議院関係者は橋下氏の発言に関して、「放送を見ていない。ノーコメント」と話し、衆院選時に議席のやり取りをする密約があったのかについて肯定も否定もしなかった。

 「大阪都構想」の否決の影響は当面、日本政界に波紋を広げそうだ。

(文=編集部)

 

 

 

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