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住宅ジャーナリスト・山本久美子「今知りたい、住まいの話」

湯温は40℃以下に?湯上りのクーラーや扇風機はNG?免疫が上がる入浴法チェックリスト

文=山本久美子/住宅ジャーナリスト
湯温は40℃以下に?湯上りのクーラーや扇風機はNG?免疫が上がる入浴法チェックリストの画像1
「Getty Images」より

 日本人は入浴好きな人が多い。筆者も入浴は大好きだ。ところで、免疫が上がりやすい入浴法がある、ということをご存じだろうか? コロナ禍のいま、免疫を上げて備えたいもの。どんな点に気を付ければいいのか、確認していこう。

自分の入浴法をチェックしてみよう

 リンナイが「入浴に関する全国47都道府県別意識調査」を実施し、その結果を公表した。その際に、入浴科学者・早坂信哉先生監修による「免疫が上がりやすい入浴法」の簡易チェックシートを公開している。早速、そのチェックシートを紹介しよう。

■「免疫が上がりやすい入浴法」 簡易チェックシート(入浴科学者・早坂信哉先生監修)

1. 入浴前、入浴後にそれぞれコップ1杯以上の水分を飲んでいる

2. 湯温は41℃までにしている

3. 汗が出るまで浴槽に浸かる

4. 湯上りはクーラーや扇風機に当たらない

5. 寝る1~2時間前に入浴している

6. 入浴剤を使っている

7. 入浴中、スマホは持ちこまないようにしている

8. 肩までしっかり浸かる

9. 入浴前に浴室暖房をかける、シャワーでかけ流しをして浴室をあたためる

10. 浴槽で深呼吸をする、歌を歌う

11. 浴槽からでるとき、水を体にかけない

12. 毎日浴槽に浸かっている

 YESの数によって、以下に該当するという。

・9~12個 【免疫が上がりやすい入浴が実践できている】

・6~8個  【より正しい入浴法を意識することで免疫を上げよう】

・0~5個  【免疫が上がりにくい入浴をしてしまっている可能性大】

 免疫力が上がりやすい適切な入浴法が実践できている人は、わずか8.4%。免疫が上がりにくい不適切な入浴法をしてしまっている人が50.4%と半数いたという。ちなみに筆者はYESが6個だった。気を付けねば。

血流改善と適切な体温上昇がカギに

 それでは、早坂先生による解説を確認しよう。

 まず、「血流が良くなると、免疫細胞が体内を効率よく巡回できるようになるため、免疫力が上がる」「血流を改善したり、免疫細胞の活性化を促すには、ある程度の体温上昇が必要」。つまり、血流の改善やある程度の体温上昇が免疫力アップに効果的ということだ。

 入浴前後の水分補給には血流をよくする効果があり、汗が出る程度や肩までしっかりお湯に浸かったり、入浴剤を使ったり、上がった体温を下げない工夫をしたりといったことが、免疫力アップには○ということになる。

 次に、リラックスやストレス回避も、免疫力アップに効果があるという。熱すぎるお湯に浸かったり、入力中にスマホを見たりするのは、身体にストレスを与えたり、リラックスを妨げたりするので×となる。

 ほかにも、良質な睡眠は免疫力を上げるので、寝る1~2時間前の入浴を心がけたり、湯気を吸いこむと鼻腔や気管の異物排泄機能も向上するので、浴槽で深呼吸をしたりするのも、○の行為となるのだそうだ。

 リンナイの調査によると、最も実行できていないのは、10の「浴槽で深呼吸をする、歌を歌う」で16.6%しか実行していなかった。次が9の「入浴前に浴室をあたためる」の26.4%、3の「汗が出るまで浴槽に浸かる」の26.5%だった。

 逆に、90.7%の人が実行していたのは、11の「浴槽からでるとき、水を体にかけない」。次いで、7の「スマホを持ち込まない」の77.7%だった。

湯温は40℃以下に?湯上りのクーラーや扇風機はNG?免疫が上がる入浴法チェックリストの画像2
出典:リンナイ「入浴に関する全国47都道府県別意識調査」

理想の入浴は、毎日40℃のお湯に全身浴で10~15分

 では、どうやって入浴するのがよいのか?

 早坂先生によると、血流改善と程度な体温上昇を期待するには「熱すぎない40℃のお風呂に肩まで全身浴で10~15分入ることが基本」だという。

 そしてコロナ禍のストレス解消のためには、ストレスで交感神経が強く働きすぎると免疫力が低下するので、「入浴でリラックスして副交感神経の働きを強めることが大切」で、「40℃以下のぬるめの湯に浸かり目を閉じて腹式呼吸で鼻から3秒息を吸い、すぼめた口から5秒かけて息を吐きだす“マインドフロネス”瞑想」がおススメだという。

イマドキのバスルーム事情

 さて、ここまでだと入浴方法の紹介に終わってしまうので、筆者の専門領域である住宅について話題を広げ、イマドキのバスルーム事情について触れておきたい。

 今のバスルームは、浴室全体が一体となって造られている、システムバスが一般的だ。最新のものは、「浴槽」「床」「排水口」の性能がとても高くなっている。水はけのよい床で汚れにくくなっているし、排水口のゴミも捨てやすい形状で、ヌメリが付きづらいなど、面倒だった浴室掃除を格段にラクにしてくれる。また、魔法瓶のような構造の保温性の高い浴槽なら、ふたをすれば4時間たっても2.5℃までしか下がらないほど。いつでも暖かいお湯に浸かることができる。

 また、「浴室暖房乾燥機」を付けて、あらかじめ浴室を暖めたり入浴後の湿気を乾燥させたりといった、便利な使い方ができるようにもなっている。さらに、「ミストサウナ機能」(細かい霧状の温かいミストを発生させ浴室内に噴霧するもの)をプラスすれば、入浴後も体の温まりが持続したり、肌の潤いがアップしたりといったことも期待できる。

 バスルームの近年の進化は、実に目覚ましいものがある。最新のバスルームの機能をうまく活用すれば、免疫力アップやストレス解消にも効果があるだろう。

(文=山本久美子/住宅ジャーナリスト)

・リンナイ「入浴に関する全国47都道府県別意識調査」

山本久美子/住宅ジャーナリスト

山本久美子/住宅ジャーナリスト

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「東洋経済オンライン」「Yahoo!ニュース」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナー等の資格を持つ。
【資格】宅地建物取引士、マンション管理士、管理業務主任者、ファイナンシャル・プランナー(AFP・FP技能士2級)、住宅ローンアドバイザー、SHLCシニアライフプランナー(高齢者の住まい選び専門員)
山本久美子オフィシャルサイト

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