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国家公務員や菅首相含む国会議員の「マイナンバーカード」普及率はどうなっているのか

文=明石昇二郎/ルポライター
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 さらにいえば、国家公務員や地方公務員が「マイナンバーカード」を活用して生活が便利になる場面を報道機関に取材させ、「マイナンバーカード」導入で到来する理想的な近未来の姿を広報しておけば、「マイナンバーカード」の申請件数を飛躍的に増大させることもできたかもしれない。事前に「マイナンバーカード」を配布する者の中には、政治家も含めるべきだっただろう。なぜなら……。

         ※

――国会議員周辺の金の流れを追跡できるように「マイナンバー」を利用するといいと思うのですが。むしろ、そこから手を付けて……。

「いや、それは他の人と区別なく、同じです。税の手続きをしていれば『マイナンバー』が関係してきますので、あらゆる人と同じだと思います。先ほどの公務員の話と同じで、そうした議論はなかったと思います」

――そうすれば、「マイナンバー」制度の大きなメリットになると思ったんですね。国会議員が正真正銘の「清廉潔白」になると。原資が税金である政党助成金の使い道が大変クリーンになるのであれば、「マイナンバー」制度のメリットとして堂々と打ち出せるはずだと思ったんです。なにも税を取るところでばかり「マイナンバー」を使うのではなく、税の使い道のところでも活用しようよ、ということです。

「仮の話ですけど、仮に不正なことをされている議員の方がいらっしゃったら、それを見つけやすくなるのは、普通の一般の方と全く同じです」

――政党助成金や政務活動費の使い道の監視に「マイナンバー」を活用することはできないんですか?

「『マイナンバー』は税の手続きでしか使えませんので」

――「ごまかしは許さない」という観点が必要なのは、納税でも、税の使い道でも一緒だと思うんです。

「税の手続きに関しては皆、一緒です。不正をやっている人を見つけやすくなるのは変わらないです。ただ、政党助成金や政務活動費の報告の際に『マイナンバー』を使うことはないですね。『マイナンバー』を付けても、あまり意味がないような気が……。(使い道が)本当か嘘かみたいな話を『マイナンバー』で炙り出すことは、難しいですよ」

――「マイナンバー」で捕捉できるのは、カネの流れです。

「『マイナンバー』を書くことで何かできそうなのは、どっちみち、(政党ではなく)議員なり、事務所の話です」

――議員の事務所に「マイナンバー」って付くんでしたっけ?

「いえ、事務所には付きません。企業には『マイナンバー』が付きますけど」

――肝心なのは、政党助成金や政務活動費の原資が税金であり、いかがわしい使い方をする政治家は許されないということです。

「『マイナンバー』は法律で使える範囲を限定していまして、政治の世界とか選挙の世界では使うことになっていないんです。万能じゃないんですよ。『マイナンバー』があれば世の中の不正がすべからく炙り出せるかというと、そうではないんです」

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11:30更新
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