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大戸屋は大塚家具や一澤帆布の“二の舞”になるのか?企業の“お家騒動”が繰り返される理由

松下一功/ブランディング専門家、構成=安倍川モチ子/フリーライター
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 筆頭株主であるコロワイド大戸屋に対して経営陣の刷新と子会社化の提案をしますが、大戸屋は反発します。そのため、コロワイドはTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、大戸屋の株式の約47%を買い付けました。そして、11月4日に行われた臨時株主総会で、大戸屋は社長を含む取締役10人が解任され、コロワイドが提案した7人の取締役が選任されました。その中に、経営陣ともめて一度は大戸屋を退社した創業者の長男が入っていることが、波紋を呼んでいます。

 こちらのお家騒動の発端は、経営陣と創業者長男の対立です。おそらく、企業理念の「社内浸透」がきちんとされていなかったのでしょう。両者が同じレベルで企業理念の理解ができておらず、何を変えずに何を変えるべきかの意見が食い違い、決別してしまったのだと思います。

『ガイアの夜明け』放送後、SNSではコロワイド側についた創業者長男を心配する声や、大戸屋の前途を不安視する声が多数上がりました。私もみなさんと同じように大戸屋の今後が心配ですし、注目もしていますが、ひとつだけ言えることがあります。それは、この買収が成功するか失敗するかは、コロワイドにかかっているということです。

 過去を振り返ると、自動車メーカーのジャガーはフォードに買収されてから高級車としての地位を確立し、エレキギターで有名なフェンダーは1回目の買収では失敗しましたが、2回目の買収が成功して世界一のギターブランドとなりました。

 どちらのブランドも、買収されたことで資本が増えて経営がしやすくなったこと、買収する側の会社が相手の価値や企業理念を尊重していたことで業績が回復したという共通点があります。

 果たして、今後コロワイドは大戸屋をどのように経営していくのでしょうか? 創業時に掲げた理念を基にした戦略を展開するのか、あるいは利益を重視した作業効率のいい戦略に変えるのか?

 大戸屋とコロワイドの今後を、静かに見守りたいと思います。

(松下一功/ブランディング専門家、構成=安倍川モチ子/フリーライター)

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