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「マスクなしの客は乗車拒否OK」で実際どうなる?現役タクシー運転手から“反発”も

文=後藤豊/ライター兼タクシードライバー
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「『お客さん、いくらなら払えるんですか?』と聞くと『2万円です』と言うんです。めったにいない長距離客なので『わかりました。では、2万円で行きます。その代わり、高速を降りたら即2万円をお支払いください。その先は私が自腹を切ります』と言い、高速の出口で2万円をいただきました。そのまま走って家に着くと、『すいませんでした』と言って再度2万円を出してきたんです。一度支払ったことを忘れてしまったんですね。通常なら当然お返ししますが、その前に『金がない』などと嘘をつかれ、おまけに車内で吐かれたんです」

 その2万円が清掃代となったことは言うまでもない。

「うちの会社はビニールシートなどの感染対策は一切しておらず、コロナ感染に対する意識は低いです。今話した客が私の顔の近くで延々と話をしてくる空間は嫌でした。今月の会議では『国土交通省に乗車拒否認可を3週間前に申請した』そうで、『乗るな、などとは言わず、丁寧に対応しろ』とのことでした。日本交通さんと異なり、客用のマスクはドライバーの自腹です(苦笑)」

 緊急事態宣言が出た当時、タクシードライバーの収入は時給換算で300円ほどまで落ち込んだが、今はどうにか1000円を超え始めた。第3波も到来しつつある今、多くのドライバーが自己防衛を意識し始めている。

(文=後藤豊/ライター兼タクシードライバー)