NEW
鬼塚眞子「目を背けてはいけないお金のはなし」

“死んだふり”はNG?クマ(熊)に遭遇時、死なないための具体的行動マニュアル

文=鬼塚眞子/一般社団法人日本保険ジャーナリスト協会代表、一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会代表
【この記事のキーワード】

, ,

 クマと共存するためには特性を知っておく必要がある。環境省自然環境局が発行している『クマ類出没対応マニュアル』や『豊かな森の生活者 クマと共存するために』には、クマの生態や出会ったときの対応などが紹介されている。

 クマは耳や鼻がいい反面、食べることに夢中になると周囲が見えなくなるという特性がある。山菜の時季はクマのエサが豊富な時季と重なるし、クマもエサにする山菜もある。夢中になるのは人間も同じだ。山菜採りに行き、集中するあまり、鉢合わせしてしまうケースも考えられる。山菜採りでの死亡事故も過去には何件か発生している。

 もしクマに出会ったら、まずは落ち着くことだ。どんなに怖くて不安でも、一秒でも早く、落ち着くことだ。クマは走って逃げると追いかける習性があるため、慌てて走って逃げるなど、絶対にしてはいけない。

 クマはのしのしと歩くイメージがあるが、意外なことに足が速い。仮に走って逃げたところで、時速40キロともいわれるクマに、たちまちにして追いつかれてしまう。走りきれないと思い、死んだ真似など、とんでもない話だ。とにもかくにも、被害に遭わないためには、クマと出会わないことだ。

被害を防ぐ方法

 では、被害を予防する方法は何か。環境省のホームページでも、人間の生活圏で被害に遭わないためにはクマを近づけないことが重要だとして、周辺環境のチェックを勧めている。

“死んだふり”はNG?クマ(熊)に遭遇時、死なないための具体的行動マニュアルの画像3
出典:環境省『豊かな森の生活者 クマと共存するために』を基に筆者が作成
“死んだふり”はNG?クマ(熊)に遭遇時、死なないための具体的行動マニュアルの画像4
出典:環境省『豊かな森の生活者 クマと共存するために』を基に筆者が作成

 至近距離で突発的にクマに遭遇したとき、実際問題として、攻撃を回避する完全な対処法はないとされている。下記の対応をしたとしても、被害を防げる、あるいは大きな被害にならないというわけではなく、致命的な被害を防げるかもしれないということを認識していただきたい。

“死んだふり”はNG?クマ(熊)に遭遇時、死なないための具体的行動マニュアルの画像5
出典:環境省「豊かな森の生活者 クマと共存するために」を元に筆者が作成

※注1

・製品により異なるが、有効射程距離は5メートル程度とされる。

※注2

・首、顔、腹部の急所を守るために首の後ろに両手を回し、うつぶせになる。

・リュックサック等を背負っている場合は、防護のため、背負ったままにする。

・転がされても怖くても、慌てふためかずに、大声を出さず、あくまでも致命的な被害を少しでも最小減にするため、元の姿勢に戻る。

 近年は里山や居住地に下りてくるクマもいる。クマの生息地に居住する方は、この時季、外出時には相当な緊張感を持っていると聞く。地域のクマのことは、その地域の方が一番把握されている。クマが出没する地域の登山を計画している人は、事前に環境省のマニュアルや自治体のホームページなどの情報のチェックを怠らないと同時に、地元の方から情報を収集することを忘れずにいたい。

 また、クマが生息する地域の企業などは、「クマ進入防止マニュアル」を準備することも必要かもしれない。

(文=鬼塚眞子/一般社団法人日本保険ジャーナリスト協会代表、一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会代表)

情報提供はこちら
RANKING
  • 連載
  • ビジネス
  • 総合