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映画『鬼滅の刃』、原作者に入る収入は“雀の涙”?興行収入200億円の不思議な配分

文=A4studio
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 興行収入が約250億円だった『君の名は。』のブルーレイ・DVDは、発売初週だけで60万枚以上売れていた。仮に『鬼滅の刃』のブルーレイ・DVDが4000円で100万枚出荷され、1.75%を吾峠呼世晴氏が受け取るとすると、その額は7000万円。まずまずの額を受け取れることになる。

 しかしブルーレイ・DVDの収入を踏まえても、映画の興行収入がこれだけ伸びても原作者の懐に入る額がやはり少なすぎると感じ、映画製作会社などがあくどい商法をしていると断じるファンもいることだろう。

「それには少し思い込みと誤解も含まれているかもしれません。最初に支払われる原作使用料の額が取りざたされたことは過去にもありましたが、それは原作者が受け取る全額ではなく、一部にすぎません。ブルーレイ・DVDの他、テレビ放送、ネット配信によっても原作者に支払いが発生しますし、グッズの収益配分もあります。重要なのは、総合的に原作者にいくらお金が入ってくるかでしょう。また、映画は巨額の製作費が必要なうえに失敗するリスクも大きいビジネスです。たとえば、仮に映画が全く売れず赤字だったとしても、原作使用料は支払われますし、二次使用料の利益も分配されるという点では、原作者にとって悪い話ではないはずです。

 原作者と出版社と制作会社は、前述した通り基本的にはwin-winの関係にあります。アニメや映画の製作会社などが叩かれがちですが、契約の仕組みやお金の流れを把握していない方が、そういった悪いイメージを膨らませてしまっているのかなと感じます。

 それでも、悪印象が拭い切れないというファンの方は、映画館に行った際にはグッズを買うなどするといいかもしれません。グッズの収益は原作者が歩合で受け取れるケースが大半ですからね。原作者からしてみれば、ファンが『映画化しても原作者にはあまりお金が入らないんでしょう』としらけてしまうことは、本望ではないと思いますので、あまり穿った見方はせず、好意的に捉えてほしいものです」(杉本氏)

 ファンたちが「どんなに映画が大ヒットしても原作者にはほとんどお金は入らないらしい」といった噂話を耳にして、原作者が割を食っているのではと心配する気持ちはわからなくもない。しかし、実際はビジネスとして良好なバランスを保っているとも言えるようだ。不要な心配はせずに、純粋に映画を楽しんでいただければ幸いだ。

(文=A4studio)

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