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ローランド上場廃止→再上場で、米投資ファンドはどのように巨額利益を得たのか?

文=編集部

 DG株を一部売却したのはTOBを成功させる手段だった。稼ぎ頭のDGが連結対象から外れたことでローランドの業績悪化は必至である。TOBが成立せず上場廃止できなければ、株価の下落は避けられない。「ここはTOBに応募して高値で売ったほうが得だ」と株主は考えた。タイヨウは91億円を出資しただけで、ローランドのすべてを手に入れたことになる。創業者の梯氏は「会社をファンドに売り渡した」と嘆いた。

 タイヨウを仕切っているのは、米国でも“乗っ取り屋”の異名を持つウィルバー・ロス氏だ。日本長期信用銀行の買収でも暗躍した人物として知られている。M&Aに疎いサラリーマン社長の三木氏を手玉に取るくらい、何の造作もなかった。ローランドの再上場でタイヨウは巨万の富を手にする。

 梯氏は17年4月1日、87歳で死去した。梯氏は株主総会で「今日が私にとっての最後の総会。私の名前を創業者として今後いっさい使わないでほしい」と述べた。TOBの成立を受け、地元、静岡新聞の取材に、梯氏は「残念。こんな乗っ取られ方では会社も、一緒にがんばってきた技術者たちも気の毒だ」と悔しさを滲ませた。

(文=編集部)

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