
新しい商品・サービスの企画・開発、売上げを伸ばす方法、業務効率化の手段、部下や外部スタッフへの仕事の割り振りなどなど、ビジネスにおいて、「考えること」が必要となる場面は多々あります。
『ロジカルメモ 想像以上の結果をだし、未来を変えるメモの取り方』(アスコム刊)の著者であり、累計250万部突破の凄腕ライター・エディターの村本篤信さんは、メモの取り方を変えれば、こうした場面で「自分は今何をするべきか」がクリアになり、「仕事はどんどん片付くし、必要なアイデアがすぐ思いつくようになる」と言います。
■最強のメモ術
村本さんによると、仕事を最速で終わらせるには「考える時間をどう短縮するか」が鍵。
私たちは日々、多くのことを考え、仕事を終わらせなければいけません。それなのに「なかなか問題が解決できず、時間ばかり過ぎてしまった」ということになりがち。
あるいは、自分なりに考えているつもりなのに、よく「何も考えていない」と言われてしまうことも。「落ち着いて考えたいのに、忙しくて、なかなか考える時間がとれない」という人もいるかもしれません。
こうした悩みはどうすれば解決できるのか。「考える時間」を短縮して、自分の時間を増やすにはどうすればいいか。
村本さんのメモ術はその一つの答えかもしれません。
■メモを使ってあらゆることを自分ごとにする
ビジネスにおいて、あらゆるアイデアや思考の出発点は、
「自分がどう感じたか」
「自分がどう思ったか」
にあります。
こうした「主観」なしに、アイデアを生むことも思考を深めることもできません。
しかし、頭の中で思っているだけでは、主観は「もやもやした感情」のままで、なかなか形をなしません。感情を言語化し、文字として書かなければ、私たちは自分の主観を客観視できないのです。逆に主観を客観視できれば、それまではっきりしていなかった問題が明らかになり、アイデアのヒントが見つかり、自分がどんな意思決定をしたいかも明確になります。
自分の意見(主観)を持てない問題や事象に対して、当然のことながら、人は意思決定できません。
・仕事を他人ごとのまま取り組めば、「考えているつもり」の時間ばかりで、いいアイデアも出ないし時間がかかる。
・自分ごとに変えてしまえば、アイデアは出るし時間も短く済む。
のです。
村本さんは、本書の中でこう語っています。
私は、メモの使い方を変えてみることにしました。
打ち合わせや取材の際は、今までどおり、ふつうにメモをとりますが、その後で、必ずメモを整理し直すようにしたのです。
効果は抜群でした。
自分の言葉で情報をまとめる。
たったそれだけで、重要な情報が自分のものになり、忘れにくくなり、次に考えるべきこと、やるべきことが明確になったのです。
メモの可能性に気づき、メモの力を十二分に活かせば、「何から考えればいいかわからない」という悩みからも、「考えることがたまっていく」というプレッシャーからも解放されます。