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木村隆志「現代放送のミカタ」

批判記事が飛び交う朝ドラ『おちょやん』低視聴率の“本当の理由”と杉咲花への期待

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト
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NHK連続テレビ小説『おちょやん』」より

 スタートしたばかりの朝ドラ『おちょやん』(NHK)へのネガティブな記事がネット上に飛び交っている。

「朝ドラ7作ぶりの大台割れスタート(視聴率20%以下)」という記事が次々に報じられたほか、「コロナ禍の影響」「主演・杉咲花の人気が足りない」「モデルの女優・浪花千栄子さんの認知不足」などと言いたい放題のつらいスタートとなってしまった。

 ただ、低視聴率だからそう書かれてしまっただけで、本気で「ひどい出来だ」と思っている人は少ないのではないか。子役時代の序盤から十分な見どころがあり、杉咲花が登場する今後の伸びしろを秘めた作品に見える。

 ここでは厳しいスタートとなった理由と、打開策に触れていきたい。

子役時代の厳しいスタートは想定内か

『おちょやん』は脚本を手がける八津弘幸が自ら「朝ドラらしい企画」「あまりにも王道すぎる」と語っていたように、古き香りの漂う作品。

 主人公の竹井千代(杉咲花)は5歳で母親を亡くし、父親・竹井テルヲ(トータス松本)は子どもを省みないダメ男で、家事と弟の世話に明け暮れるあまり、学校へも行けず、読み書きもできない。さらに千代はテルヲが連れてきた継母・栗子(宮澤エマ)に追い出され、奉公先での過酷な日々が始まった……。

 コロナ禍の重苦しいムードが続く今、そんな物語は、「かわいそうすぎて見ていられない」というのが正直なところだろう。しかもテルヲも栗子も、「ダメ人間だけど愛すべきところもある」のならいいのだが、「ただの性悪」という救いようのないイメージに留まっている。無力な子どもが大人たちを打ち負かす爽快なシーンもなく、「うちは捨てられたんやない。うちがあんたらを捨てたんや」と言い放つのが精一杯だった。千代の少女時代を担った子役・毎田暖乃の演技は誰が見ても「達者」とわかるレベルだったが、それがむしろ物語の痛々しさを増していた感は否めない。

 ともあれ制作サイドも、千代のモデルとなった女優・浪花千栄子さんが亡くなってから50年弱の時が過ぎ、高齢層以外に知られていないこともあって、ある程度の厳しいスタートは想定していたのではないか。ここまでの厳しいスタートは予想していなかったかもしれないが、ジワジワと右肩上がりで視聴率と評判を上げていくイメージも抱いていただろう。

 八津は「朝ドラ史上、最高の王道を目指したい」とコメントしていただけに、視聴者サイドとしては、見切りをつけることなく、このままのペースで進めていけばいいように見える。

助演キャスティングで視聴者をつかめず

 それにしても、12月14日からの第3週まで本格的に登場していなかった杉咲花をやり玉に挙げる声が上がっていたことに驚かされた。確かに前作『エール』の窪田正孝、前々作『スカーレット』の戸田恵梨香と比べれば実績も人気も及ばないが、子役パートの段階でほぼ未登場の主演を叩く異常性にはメディアの闇を感じてしまう。

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