宝くじ、共同購入の落とし穴…「番号が知らされない」悲劇と当選率&還元率の気になる話の画像1
西新宿の宝くじ売り場(「Wikipedia」より)

 1等の賞金7億円、前後賞合わせて10億円が当たる年末ジャンボ宝くじ。金額の多寡はあれど、多くの庶民が一獲千金の夢を描いて購入していることだろう。中には、仲間や友人、あるいは兄弟などで共同購入するケースも少なくない。グループ買いは多く買うことで当選確率が上がったり、複数人で共通の夢を見られたりする利点もあるが、気をつけるべきポイントもある。実際の事例を紹介しながら、解説していきたい。

社長が社員に購入番号を知らせないワケ

 埼玉県のある中小企業では、毎年暮れになると、ワンマン社長が社員に宝くじのグループ買いを勧める。「買いたい人は名前と口数を書いてください」と4カ所ある営業所の告知板に貼り紙が出され、購入希望者は名前と口数を書いた上で、リーダー社員に購入分の金額を渡す。少ない人で1口(3000円)、多い人で5口(1万5000円)ほど購入しているという。

 そして、それらも含めて社長が購入するのは総額90万円。口数にすると300口となり、そのうち社員の購入分は150口ほどだ。つまり、社長と社員が半々でグループ買いをしているわけだ。

 ただし、社長が購入した宝くじの番号は社員に知らされることはない。社員からも、「番号を見せてくれ」との声は上がらないという。この会社に長年勤める社員が、社長の魂胆を話してくれた。

「私は、このグループ買いには参加しません。というのも、5年前に1口買ったのですが、購入した宝くじの番号を教えてもらえないので“おかしいな”と感じたんです。私は社長の秘書と大学の同級生で、飲みの席で『そういえば、宝くじのグループ買いってどうなってるの?』と聞いたことがありました。そのとき、『ここだけの話だよ。仮に1等が当たっても、社長は社員には言わないよ。万が一、当選がバレたときには“カミさんが買った3口が当たった”と言うらしいよ』という答えが返ってきたのです」

 仮に1等に当選した場合、1口購入していれば、7億円の300分の1=230万円以上がもらえることになる。しかし、前出の秘書はこう言ったという。

「仮に5口なら1100万円以上だよね。そんな高額を社員に渡したら、優秀な社員が働かなくなったり、高齢の社員は退職しちゃうかもしれない。そうなったら、うちの会社は日銭商売でもあり、経営が確実に傾くよ。それより、事情を知らない社員に半分お金を出させて夢を見させて、当たったら全額を自分の懐に入れる。そうすれば、社長にとってはメリットしかないよね。たぶん、奥さんの分も自分で購入してるよ」

 早い話、この社長は半額の負担で大金持ちの夢を見ているわけだ。

RANKING
  • マネー
  • ビジネス
  • 総合