NEW

大手不動産5社、なぜ業績の明暗が鮮明?三菱地所・野村は増益、三井・住友・東急は減益

文=編集部

 ホテルや商業施設「プレミアム・アウトレット」は苦戦したが、マンション事業の利益率は改善した。国内のマンション分譲は好採算の物件があり、粗利益率が19.5%へと2.5ポイント上昇した。21年3月期通期決算は売上高にあたる営業収益が前期比12%減の1兆1420億円、営業利益は21%減の1910億円を見込む。通期では減収、営業減益となる。

 野村不動産HDは主力の分譲マンションの販売が底堅かった。商業施設の賃貸収入の減少を補い営業増益となった。フィットネスジムなどの休業で17億円の特別損失を計上した。21年3月期通期の売上高は前期比11%減の6000億円、営業利益は25%減の610億円の見込み。

住友不動産と東急不動産HDは営業減益

 住友不動産は連結営業利益は減益になったものの、絶対額は大手5社のなかで最も大きかった。オフィスビルの賃貸事業は好調。東京都千代田区に開業したビルが5月に満室になった。21年3月期に販売を予定する分譲マンションの戸数が前年実績から2割減ることから減収になった。

 ライバルに比べてホテルや商業施設事業が売り上げに占める比率が低く、コロナによる傷は浅かった。大規模商業施設は6月に開業した「ショッピングシティ 有明ガーデン」が初めて。11月には東京・虎ノ門の日本たばこ産業(JT)の旧本社ビルを数百億円で購入するなど、オフィスビル事業で積極投資を続けている。

 21年3月期通期は売上高が前期比11%減の9000億円、営業利益は9%減の2130億円の見込み。営業利益は大手5社のトップである。

 東急不動産HDは新型コロナウイルス感染拡大でホテル「東急ステイ」や生活雑貨店「東急ハンズ」などの売り上げが落ち込んだ。そのため21年3月期通期の連結決算を下方修正した。売上高は前期比7%減の8950億円、営業利益は44%減の440億円となる見通し。従来予想はそれぞれ9300億円と500億円だった。

 事業別ではホテルなどウェルネス事業が125億円の営業赤字(従来予想は15億円の赤字)、ハンズ事業が35億円の赤字(同15億円の赤字)へと悪化する。訪日外国人の減少や外出・出張の自粛などが重なりウェルネス事業の業績の回復のテンポは遅い。12月に劣後債を発行し、約1000億円の資金を調達。“有事”に備える。

(文=編集部)

●Business Journal

企業・業界・経済・IT・社会・政治・マネー・ヘルスライフ・キャリア・エンタメなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト

Twitter: @biz_journal

Facebook: @biz.journal.cyzo

ニュースサイト「Business Journal」

情報提供はこちら