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玉の行動は、夜伽の相手を命じられたら、その場で自決する覚悟だったと解釈できるが、すでにキリシタンとなっている手前、自ら命を絶つことは許されないはず。実際に、関ヶ原の戦いで石田三成軍が攻めこんできたとき、玉は家老に槍で自分の胸を突くよう命じて、亡くなっている。
玉がどんな思いで秀吉のもとを訪れたのかはわからないし、本当に忠興のことを愛していたのかどうかは不明だが、名門細川家の妻として、自分を深く愛する忠興のために操を守ったのだと信じたい。
(文=安倍川モチ子/フリーライター)