「貯める仕組み」がすでにできている方は、つみたてNISAなどを検討するのも手です。長い目で考えて世界経済などの波に乗るために、世界中の株に投資するようなタイプの投資信託を積み立ててみてもいいでしょう。ネット証券などでは月100円から積み立ても可能なので、まずは小さい金額から試してみてはいかがでしょうか。ただし、投資する際には元本割れの可能性もありますので、小さな金額から始めることをおすすめします。
毎月少しずつでも貯めて、5年、10年と続いていくことで、大きなお金になります。月1万円なら、5年後に60万円、10年後に120万円ですよね。5年後、10年後に自分が好きなことに使えるように検討してみてください。
4.「収入とキャリア」についての棚卸し
前述の3つに加えて、この年末年始でぜひ棚卸しをしたいのが「収入とキャリア」についてです。自分のこれまでの収入とキャリアについて、一度振り返ってみることをおすすめします。
コロナ禍により、今年は収入が減ったという方も多いと思います。その収入の、今後の見通しについて考えてみましょう。今後下がっていくことが見込まれれば、転職を検討したり、現在のお仕事を続けながら副業による副収入を得る手立てを考えたりを、年末年始の時間があるときにしておきたいですね。
また、あわせて自分のキャリアを振り返ってみましょう。今の仕事は自分に合っているか、やりたい仕事ができているか、キャリアアップはしているか、昇給や残業(仕事時間)、ボーナスなど含めて、自分の希望と合っているかを今一度考えてみてください。
以前は、転職活動の際に半休などを取り、こっそり面接に行く、なんていうこともあったかと思いますが、2020年に一気にオンライン化が進み、キャリア相談や転職の際の面接もオンラインでできるケースが増えてきているようです。転職や副業などを含めて、さまざまな可能性を考えてみることも、時間がある年末年始にやっておきたいところです。
いい転職ができればよいですし、それだけでなく、他社のことを調べてみたり、実際に面接を受けたりすると「今いる会社も、意外と悪くないな」と思うこともあるもの。転職活動をした結果、今の会社にとどまるとしても、前向きな気持ちで仕事ができるようになるかもしれません。
以上、年末年始にぜひやっておきたい「お金の4つの棚卸し」について、お伝えしました。忙しいときは目の前のことで一生懸命になり、なかなかゆっくりと自分の身の回りのことや将来のことを考えることはできないもの。時間がある年末年始に、ぜひ時間をつくって試してみてください。
(文=西山美紀/マネーコラムニスト)
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