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関東学生連盟から永久追放された内田前監督の後任となった橋詰功監督は「選手は人として成長してくれた。卒業していった選手も」と涙顔でねぎらった。
一方、富士通は15日のジャパンXボウルでは得点の少ない試合でオービックに守り切られて敗れ、1月3日に東京ドームで学生王者の関学と日本一を争う「ライスボウル」の出場権を逃してしまった。
勝っていれば奥野、宮川の対決も見られる可能性があった。関学大の大村和輝監督はライスボウルへの抱負を聞かれて「ライスボウルあるんですか」と剽軽にとぼけて見せた。とはいえ、12月14日付けスポーツニッポン紙面によれば、関学大前監督の鳥内秀晃氏は「学生と社会人は近年、戦力差が顕著で危険」として「安全第一で開催方法を真剣に考え直さなくてはならない」と警鐘を鳴らし、運営面に注文を付けている。
「悪質タックル」は、小柄な奥野がパスした直後に脱力していたところに100キロを超える宮川が疾走して後ろから体当たりしたため、奥野は地面にもんどり打っていた。相手が来るぞと構えておらず筋肉が弛緩している時のこうした衝撃は極めて危険で、奥野が脊髄損傷で半身不随などになりかねない危険なものだった。
奥野の進路は未定だそうだが将来、社会人選手として2人が対戦する日があるのなら、今回の試合のような「良質な戦い」が見たいものだ。
(写真・文=粟野仁雄/ジャーナリスト、一部敬称略)