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ツタヤ図書館&美術館、熊本県宇城市がドス黒すぎる!不透明な選考過程、異常に安すぎる家賃

文=日向咲嗣/ジャーナリスト

不可解すぎるツタヤ図書館&美術館誘致の過程

 第1に選定スケジュール。9月議会で指定管理者制度導入が決まった直後の10月から募集スタート。11月16日に応募企業のプレゼンテーションを実施して、CCCを選定。市長が会見を開いて正式発表したのが12月1日。指定管理導入の決定後、たった3カ月で“ツタヤ図書館&美術館”の誘致を決めている。

 宇城市同様に、市民に反対運動させる間隙を与えないために駆け足でCCCを選定したといわれている和歌山市ですら、指定管理者制度導入は6月議会だった。和歌山市では、応募事業者名を事前に発表して、その提案内容を競うプレゼンテーションを市民に公開するなどの配慮はあったが、宇城市ではそれもなし。

 また、これまでのツタヤ図書館にあったような、施設の改修や新築についての基本構想や基本計画も一切発表されていない。「中規模改修を予定」としているだけで、その予算規模すら「まだ何も決まっていない」という。それなのに、指定管理者だけは大急ぎで決めているのだ。

 市民に重要なことは一切知らせず、突然、選定事業者名だけを発表したかたちだ。コロナ禍のどさくさに紛れて、それほどまで秘密裏に超特急で進めなければならなかったのは、なぜなのだろうか。

 募集時に担当課のサイトに掲載されていた募集要項や仕様書を読んでも、指定管理者制度を導入したメリットが見えてこない。図書館と美術館の運営を民間委託することで運営コストを削減しつつサービス向上を図るというのだが、利用者が得られるメリットとしては、休館日をなくして開館時間を、従来の午前10時~午後6時までから、午前9時~午後9時までに伸ばしたくらい。

 中央図書館と分館3館、美術館の指定管理料は、1年当たり1億5700万円。議会の反対討論で判明したのは、現在の運営費は1億1400万円。つまり、年間にして約5000万円も費用は高くなる。中規模改修の「費用は未定」と回答していたが、議会の反対討論では「4億円規模の改修が予定」されていることも判明した。

 さらにおかしいのは、募集要項には市が設置を求めている「カフェ等」の民業部分の賃料について、こう書かれていたことだ。

「1平米当たり年間700円」

ツタヤ図書館&美術館、熊本県宇城市がドス黒すぎる!不透明な選考過程、異常に安すぎる家賃の画像2

 別紙で「カフェ等」の営業可能面積は「おおむね100平米」と明記されていることから、民業部分の年間賃料総額は7万円になる計算。一月当たりに直すと5833円だ。つまり、CCCが直営するスターバックスと蔦屋書店の家賃は、毎月6000円にも満たない額である。

CCCに対する利益供与か

 さすがに、これは何かの間違いではないかと思い、担当部署に確認したところ、条例で定められているこの金額で間違いないとの回答だった。同施設の近隣にある同じくらいの広さのテナントの家賃を調べてみたところ、それよりも築年数は10年古い物件でも月20万円で募集されていた。年間70万人の来館者を想定している施設の店舗が、たった5833円の賃料というのは、「特定事業者に対する常識外れの優遇」ではないだろうか。

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