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ツタヤ図書館&美術館、熊本県宇城市がドス黒すぎる!不透明な選考過程、異常に安すぎる家賃

文=日向咲嗣/ジャーナリスト

 さらに驚かされるのが、「工事については、市が設計し、費用も負担します」とあり、内装工事費用まで市が負担することが明記されている。ここにいたっては、民間企業に対する、あからさまな利益供与の様相を呈してきた。指定管理者に独占して与えられる「利権」ではないのか。

 市議会で波乱が起きたのが12月3日の本会議だった。質疑のなかで、共産党の五嶋映司議員が、CCCの100%子会社が昨年2月に、消費者庁から景品表示法違反で1億円もの課徴金を課せられていることを指摘し、指定管理者としての適性を問いただした。これに対して、守田憲史市長が色をなして反論した。

「TSUTAYAグループ200社あるなかの1社がやったと、それをもってツタヤのすべてに課徴金の違反があったとか。追徴金も払って、すべてが片付いたあとですので、それが入札だうんぬんのときに、入札停止うんぬんのときにたいへんなことになります」

 守田市長の反論は説得力がない。基幹事業であるTSUTAYAの代表権は当時、増田宗昭CCC社長が保持していた。それにもかかわらず、増田社長が表に出てきてTSUTAYAの不祥事について正式な謝罪すらしていないことについては、なんの説明もなかった。CCC指定管理が最終的に議会承認された12月10日の市議会本会議ではもうひとり、立憲民主党の中山弘幸議員が反対討論のなかで、こう問題点を指摘した。

「今回提案されている、カルチュア・コンビニエンス・クラブ並びにそのグループ企業にとっては、顧客の囲い込みになり、その利益は莫大で計り知れません。加えて、今回指定管理を導入するにあたって、カルチュア・コンビニエンス・クラブの要望にそうかたちで、カフェの整備を含め約4億円規模の改修が予定されております。このようなことを断じて見過ごすことはできません。

 さらには、年間の運営費が、現在の1億1400万円から1億6500万円になり、年間で5100万円も大きく上がることになります。今の宇城市にそのような余裕があるのか、疑問があります。本年度予算では、今回の補正も含め約30億円も財政調整基金を取り崩さなければ予算が組めない現状。おそらく来年度も、それに近いくらい基金を取り崩さなければ予算が組めないのではないかと推察できます」

 さすがに、ここまで不透明な事業者選定となると、議会も大荒れになるのではないかと思っていたが、12月10日の市議会本会議でCCCを指定管理者とする法案は、賛成多数(賛成16対反対5)であっさり可決した。翌日の地元メディアは「美術館と図書館の指定管理にツタヤを選定」と報じたが、不透明な選定課程について触れた記事はなかった。

 果たして、このような不透明な経緯で、大切な美術館と図書館の運営者をCCCに決定したことを、市民はすんなり受け入れられるのだろうか。

 なお、筆者が宇城市に対して「CCC選定プロセスがわかる文書」を開示請求したところ、12月27日に回答があり、審査会の委員は全員、肩書もなく匿名(黒塗り)で、誰が審査したかすらわからないようになっていた。
(文=日向咲嗣/ジャーナリスト)

ツタヤ図書館&美術館、熊本県宇城市がドス黒すぎる!不透明な選考過程、異常に安すぎる家賃の画像3
開示されたCCC選定プロセスがわかる文書の採点シート。審査委員の肩書はなく、 名前はもちろん、合計点を除いて項目別の得点もすべて黒塗りされていた
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