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また、少額短期保険業者のjustInCase(ジャストインケース)は2020年5月1日という緊急事態宣言の真っ只中に、1泊2日以上の入院で一時金を受け取れる「コロナ助け合い保険(シンプル医療保険)」を発売しています。この保険も、新型コロナだけを保障するわけではなく、他の病気やケガでも入院した場合が保障対象となります。
このように、商品の特徴や商品名において「新型コロナ」を全面に押し出した医療保険が発売されているのは、「コロナ」というワードを盛り込むことで人々の関心と注目を集める狙いもあるのでしょう。
新型コロナ関連の保障で言えば、既存の医療保険の保障を充実させて、コロナに罹患した場合に入院給付金を増額して支払う動きも見られます。たとえば、富国生命保険が12月28日から取り扱いを開始した「感染症サポートプラス」は、新型コロナを含む所定の感染症を直接の原因として入院開始した場合、「入院見舞給付金」の支払額が従来の2倍になります。
同社の医療保険に加入している既契約者もその対象になっており、新たに医療保険に加入しなくても新型コロナに関する保障が得られます(20年12月28日から22年1月31日までの間に入院を開始した場合に限る)。
将来どうなるかはわかりませんが、前述のように、現状では新型コロナの入院では医療費の負担はほとんどかかりません。「新型コロナ」を過度に不安視するのではなく、冷静になって保険加入の必要性を検討することが大切だと思います。
(文=鈴木純男/金融ジャーナリスト)