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「脱ガソリン車」で菅首相の“盟友”日本電産・永守会長、EV用モーターに1兆円投資

文=編集部
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「連結売上高がピーク時から半減しても営業の黒字化を死守する」「連結売上高がピーク時の75%でピーク時と同水準の営業利益率を確保する」を合言葉にしている。4~6月期の売上高営業率は8.3%。コロナ前の前年同期の7.7%を上回った。20年7~9月期の売り上げは同6%増の4149億円、営業利益は20%増の410億円。営業利益率は9.9%で前年同期の8.7%から1.2ポイント伸ばした。

 収益力が確実についたことで21年3月期の業績予想を上方修正した。売上高は従来予想(1兆5000億円)を500億円引き上げ1兆5500億円、営業利益は150億円上乗せして1400億円とした。営業利益率は9.0%だ。当期利益も従来予想(1000億円)から50億円増え1050億円となる。

 コスト削減で収益力を高めたことに自信を深め、EV用モーターの1兆円投資に挑む。新型コロナによる「巣ごもり消費」でデータセンター向けのHDD用モーターが好調。在宅勤務の拡大でノートパソコンなどに使う超小型モーターの出荷が過去最高となった。

 永守会長はEV用モーターの世界シェアを30年に40~45%へ高める方針を表明。「過去の経済悪化と異なり市場が回復しても需要が元に戻ることはない」と指摘し、「これからは変化に追随できる企業だけが生き残る」と明言した。

経営トップのスカウトは今後も続くのか

 永守氏は後継者として、ライバル企業などから、さまざまな人物をスカウトしてきたが、お眼鏡に適わず、皆、辞めていった。20年4月、日産自動車の副最高執行責任者(COO)の関潤氏をヘッドハンティングして社長COOに就けた。「変化に追随できる」ことを期待してのトップ人事だった。

 関社長は20年12月23日付読売新聞のインタビューで、「23年までに従業員の年収を平均3割増やす」方針を明らかにした。世界的に脱炭素の機運が高まり、EV用モーターを中心に需要が見込まれるためで、待遇改善で優秀な人材を確保する狙いがある。関氏は企業の合併・買収(M&A)を積極的に進める意向を示し、候補は「20社程度ある」ことを明かした。自動車メーカーとの協業も広げる方針で、「将来的に自前でモーターを作る自動車メーカーはなくなる」とした。

 東京証券取引所の20年大納会(12月30日)の終値の時価総額ランキングで、日本電産(7兆7397億円)は9位につけ、初のベスト10入りを果たした。エレクトロニクス企業ではキーエンスが3位(14兆1060億円)、ソニーが4位(12兆9699億円)。日本電産はこれに続く。村田製作所(16位)、ファナック(24位)、自動車部品の最大手、デンソー(25位)を引き離している。

 自動車業界ではトヨタがダントツの1位(25兆9636億円)で、ホンダ(5兆2123億円、23位)が2番手である。日本電産はノーカーボン時代のEV関連銘柄として期待が高まっている。

(文=編集部)

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