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被害者意識が強い“メンヘラ社員”の精神構造とは?口癖は「誰も自分をわかってくれない」

文=谷口京子
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「ナルシシストには、大きく分けて二つのタイプがあるといわれている。(中略) 露出症的で壮大な自我像を持ったナルシシストと、過敏に反応し、傷つきやすいナルシシストといる。日本人はどちらかというと後者のタイプが多い。そしてこの過敏で傷つきやすいナルシシストはもちろん内向的で防衛的である」(同書より)

 タイトルにもなっている「メンヘラの精神構造」の本質もまた、後者の“過敏で傷つきやすいナルシシスト”を指すという。そして、彼らは総じて「被害者意識」が強いのも大きな特徴だ。

 メンヘラ社員たちは、ナルシシズムが傷つけられたときの対処法として「被害者の立場」を取る。自分が被害者になることで、周囲への敵意を否定しながら“怒り”を表現するのが、彼らの処世術だという。たとえば、職場で「私ばかりがひどい目に遭う」と主張している人は、特定の敵をつくらずに不満を漏らしている“メンヘラ社員”の可能性が高いという。

「誰も自分をわかってくれない」が口癖に

 著者の加藤氏は、ラジオ番組『テレフォン人生相談』(ニッポン放送)のレギュラーパーソナリティとして、人々の悩みに長年耳を傾けてきた。中には、メンヘラな人々からも相談が届くという。

「私は50年以上、悩んでいる人から手紙をもらい続けました。そして、つくづく『これは悩むだろうなあ』と感じます。また、ラジオに電話をくれる相談者も、とにかく要求が多いんです。周囲の人はその非現実的な要求に耐えられず、逃げ出してしまうのです。赤ん坊なら母親にむちゃくちゃな要求をしてもおかしくないですが、メンヘラな人は大人になっても周囲の人に同じ態度を取ってしまい、自分のむちゃくちゃな要求が通らないと傷つき、怒り、悩みます。不幸になるメンヘラの要求は、見境がないのです」(加藤氏)

 メンヘラたちは、要求の多さに加えて、強い不満や不公平感を抱いているケースが多い。その結果、会社や周囲から孤立して「誰も私(俺)の気持ちをわかってくれない」という言葉を発するのも特徴だという。

「不公平感を抱いて周囲に敵意を抱けば、人間関係はうまくいきません。しかし、ナルシシストは傷つきやすく、自分の怒りや不満は正当なものと認識しています。同時に、物事が自分の期待に反して進んだときに『なぜそうなったか』が考えられず、すべて自分以外が悪い、という“被害者意識”に苛まれるのです」(同)

『メンヘラの精神構造』 傷つきやすい私を大事にしてほしい。日本独自の「メンヘラ」が生まれた背景を社会学者が解説。 amazon_associate_logo.jpg

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