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千葉哲幸「フードサービス最前線」

女性客から支持、“ひとり焼肉”「焼肉ライク」人気の秘密…コロナ禍で飛躍の土台を確立

文=千葉哲幸/フードサービスジャーナリスト
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・9月15日より、「学割ライク」500円を提供。これは、「バラカルビセット100gとちょい足しカレーのセット」でごはんが食べ放題。

・10月1日から11月30日まで、「メガ盛りパウンダーセット 無限ごはんキャンペーン」を展開。お肉は「バラカルビ、イベリコ豚、牛ホルモン」のセット。お肉のボリュームが450gで1540円、300gで1080円の2種類。ごはん・キムチ・スープのおかわり自由。

・10月23日から、フェイクミートを渋谷宇田川町店で先行販売。11月1日から販売店を増やし、12月14日から全店で販売開始。

・11月23日より、「松阪牛50g」500円を6万食限定で全店で販売。

――ざっとこのように、短期間で多種多様なキャンペーンを展開した。

「今こそ!!ひとり焼肉」を打ち出し店の間口を広げる

 筆者は焼肉ライク社長の有村氏に、このキャンペーンの狙いについて昨年の12月2日に取材した。そこで、次のようなことを教えてくれた。

 コロナ禍で既存店の売上は4月、5月の段階で前年同月比60%あたりまで減少した。その理由は、出店している場所がオフィス街に多いこと(住宅街の近くはこれほど減少していない)、「焼肉ライク」の知名度がまだ低いこと、ひとり焼肉という外食の仕方が知られていないこと――を挙げてくれた。

 そこで採った戦術は「店の間口を広げる」ということ。ここから新たな需要や顧客層を取り入れていこうと動いた。

 最初にアピールしたことは「環境に配慮している」ということ。従業員の検温と手洗いの徹底から、飛沫防止のためにアクリル板の仕切りを設定している等々のさまざまな原則的な内容に加えて、「客席全体の空気が2分30秒で入れ替わる」ことを随所でアピールした。

 コロナ禍で最初に言われたことは「3密の回避」で、「焼肉ライク」はこれに最も適していると認識し、先の換気に加えて、お客様が自分で調理をすること、そもそも「個食」をアピールしていることから、「今こそ!!ひとり焼肉」キャンペーンの展開に至ったのだという。

「フェイクミート」に未曽有の可能性を確信する

 この中でも10月23日から販売を行っているフェイクミートは、焼肉店にとって極めて先端的な試みといえる。フェイクミートとは植物性の代用肉のことで、ビーガンや健康に気遣う人が求める食品である。フードダイバーシティ(食の多様性)が進むアメリカでは一般的になっているが、日本ではコロナ禍以前、インバウンド対策の中で注目されていた。

「焼肉ライク」のフェイクミートはネクストミーツ株式会社が開発したもので、大豆たん白とえんどう豆たん白を組み合わせ、添加物を使用しないで肉の食味に近づけている。通信販売を積極的に行ってきた過程で知られるようになり、フードサービス業界でもこれを使用したメニューの事例が増えてきている。

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23:30更新
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