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世界で無料・民間PCR検査拡大が常識、日本のみ逆行…厚労省「検査拡大で医療崩壊」堅持

文・構成=編集部
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 ちなみに検査は、自分自身で唾液をとる「唾液検体」方式で、政府や自治体が実施する「鼻咽頭ぬぐい液」を検体として採取するより簡単だ。同グループのプレスリリースによると、検査精度は「感染研法との陽性一致率及び陰性一致率ともに100%という。そのうえで新橋駅前店や新宿歌舞伎町店など、「店舗来店型の『新型コロナPCR検査センター』の開業を進め、併せて配送・集配式にて企業団体への検査の提供を強化しながら、2021年1月には、店舗来店型検査と配送・集配式検査の合計で 1日2万件の検査実施を目指します」(同リリース)としている。

厚労省はなぜ民間PCR検査の拡大に懐疑的なのか

 こうした民間の動きに厚生労働省はこれまで懐疑的な見解を示していた。当サイトが12月25日に配信した記事『帰省前に人気殺到、民間PCR検査サービスを受けてみた…2900円、たった5分で終了』から厚労省関係者の談話を引用する。

「カタログスペックでは検査は国立感染症研究所の検査法と陽性一致率及び陰性一致率ともに100%となっています。保健所の指導の下、受ける検査と大きな差は出ないとは思います。つまり、どうしても偽陽性、偽陰性の誤差が出ます。

 それにこうした店舗来店型の検査ですと、医療機関で受診するのと違い、どうしても検査に携わるスタッフの質の問題や、会場に来る受診者間での感染防止に不安が残ります」

 厚労省の関係者による似たような見解は朝日新聞デジタルでも紹介されていた。昨年12月10日に配信された記事『格安の民間PCR検査に予約殺到 その「陰性」過信禁物』で「ただ、タイミングや精度によっては実際に感染していても『陰性』と判定されることがあり、厚生労働省は注意を呼びかけている」と記載されていた。

 また毎日新聞インターネット版で同月22日に配信された記事『格安民間PCRが乱立 陽性でも届け出義務なし 精度は? 感染対策は?』でも、「こうした施設は陽性判定が出ても都道府県への届け出義務がなく、感染対策上の問題も指摘される。現場からは検査精度のばらつきを懸念する声も上がる」と民間PCR検査に疑念をはらむ書き方がされていた。

 立憲民主党の参議院議員は、一連の政府や厚労省の場当たり的な対応や当事者間の横槍に不快感を示す。

「規定の感染防止ガイドラインに基づいて、適正に検査が実施されるのであれば実施主体が医療法人であろうと民間企業だろうと問題はないのではないですか。

 今回報道にあった大規模検査を提案したのが、首相官邸でも厚生労働省でも、そんなことはもうどうでいい。自分たちの小さな手柄や利権を確保しようと躍起になり、一方で失敗の責任を押し付けあっているに過ぎません。

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