ところが、シーズンオフに国内FA権を行使し、ジャイアンツへ移籍したあたりから風向きが変わり始める。なんと、18年シーズンは25試合の登板で4勝4敗、防御率4.79、54奪三振と大きく成績が下降してしまったのだ。19年シーズンも、登板わずか13試合で1勝2敗、防御率3.50、16奪三振と低迷。さらに同年10月20日、日本シリーズでの登板に向けて、みやざきフェニックス・リーグで調整登板をした際に左アキレス腱断裂という大ケガを負ってしまった。

 このケガの影響で20年のシーズンは2軍での登板18試合に終わり、プロ入り後初めて1軍で登板することができなかったのである。当然、オフの契約更改では、1億2000万円減の年俸3000万円の提示を受け入れざるを得なくなった。これは減額制限(年俸1億円以上の選手は40%まで)の倍となる80%ダウンという厳しい数字である。だが、場合によっては自由契約になってもおかしくない成績であり、「ジャイアンツのFA補強失敗の典型例」「金をドブに捨てた」などと揶揄されるのも仕方ないところだろう。

 ところで、野上の妻・石川梨華は“アンチ巨人”の阪神ファンを公言していたが、野上の移籍により皮肉にも巨人選手の妻となってしまった。その夫がこの成績というのは、さぞや複雑な心境に陥っているに違いない。

源田壮亮(埼玉西武ライオンズ)

 次は野手編である。野手といえば、まずは19年10月に元乃木坂46の衛藤美彩と入籍した、埼玉西武ライオンズの源田壮亮内野手だろう。

 16年のドラフト3位で入団した源田は、プロ1年目の開幕戦でいきなり“9番・ショート”でスタメン起用されると、公式戦全143試合のフルイニング出場を果たした。さらに、シーズントータルで155安打を放ち、打率2割7分、3本塁打、57打点、37盗塁をマークし、新人王を獲得する。

 翌18年シーズンも全143試合フルイニング出場し、打率2割7分8厘、4本塁打、57打点、34盗塁を記録。ゴールデングラブ賞も受賞している。19年は、連続試合出場と連続フルイニング出場が299試合で止まってしまい、最終的には135試合に出場して打率2割7分4厘、2本塁打、41打点、30盗塁と、すべて前年の数字を下回る結果となってしまった。

 そして衛藤と結婚後、初めて迎えた20年シーズン。公式戦全120試合に出場して、打率2割7分、1本塁打、21打点、18盗塁という成績となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で試合数が少ないことも関係しているが、少し寂しい数字である。3年連続3度目のゴールデングラブ賞を受賞してはいるが、さらなる打力アップを図り、美彩夫人の期待に是が非でも応えたいところだ。

北村拓己(読売ジャイアンツ)

 野手2人目は、ジャイアンツの北村拓己である。北村は17年のドラフト4位で入団した内野手で、プロ3年目の昨シーズン、待望の開幕1軍入りを果たした。すると8月4日の阪神タイガース戦でプロ初ホームランを記録し、勝利に貢献。そしてその試合後、元アイドリング!!!のメンバーだった伊藤祐奈と1月に結婚していたことと、ちょうどこの日に第1子となる長女が誕生したことを発表したのである。

 北村はそれまでのプロ2年間で、出場わずか6試合、6打数ノーヒット0打点と目立った活躍ができていなかった。それが結婚した途端の昨シーズン、57試合に出場し、打率2割2分7厘、10打点、2本塁打と“プチブレイク”を果たしたのである。まさに“結婚効果”であろう。

 さて、こうして検証した結果、飛躍を遂げた選手、復活の気配を見せている選手、そして“じり貧”の選手というように、悲喜こもごも分かれる結果となった。今年入籍した2選手は、ともにこれからの活躍が期待される若手である。果たして結婚を機に飛躍することができるか、注目である。

(文=上杉純也/フリーライター)

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