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「政府、東京五輪中止と結論」英紙報道…日本メディアは“後追い”、政府内の水面下の協議

文・構成=編集部

委縮し続ける日本メディア

 だが、こうした自民党関係者や政府の姿勢を懸念する声もある。在京キー局社会部記者は次のように語る。

「五輪案件は特ダネと誤報の境界線があいまいで、すぐにインターネット上で炎上します。だから、どこの社の政治担当も疲れきっています。電通さん案件ということで、会社としても神経質になっていますしね。今回のタイムズ紙の件でも、各社の記者は『事実だったら会見するし、間違っていたら政府や組織委が否定コメント出すからいいや』という感じだと思いますよ。

 20年前の自民党は、自分たちにとって都合の悪い水面下の話が正式発表前に漏れて、記者に突っ込まれた時、『ノーとは言えない』(編集部注:つまりイエス)などと苦しそうな顔で潔く認めたものです。

 ところが、東京五輪は『水面下の協議』は存在していないことになっているのです。実際はいろいろな協議が行われているのに、政府や組織委は『そんな話はない』と否定を続けます。そして、最後に『あの時はまだ何も決まっていなかった。今回初めて正式発表をする、これが真実だ』と手のひら返しをするのです。

 水面下で誰が、どのように主張し、どんな議論を経て決定をしたのかを明らかにするのがジャーナリズムです。公式見解という『結果』からだけでは、その問題の責任の所在が明らかにならないからです。真偽はどうあれ英タイムズ紙の今回の報道で、委縮してしまっている日本メディアのあり方を改めて考えさせられました」

(文・構成=編集部)

 

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