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キンコン西野「円満退社」を関係者が全否定…大阪万博成功が悲願の吉本との悲しい温度差

文=藤原三星
キンコン西野「円満退社」を関係者が全否定…大阪万博成功が悲願の吉本との悲しい温度差の画像1
1月30日をもって所属先の吉本興業を退社した、キングコングの西野亮廣。本人は「円満退社です」と語ってはいるが……。画像は、2017年に幻冬舎から発売された西野の著作『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』。

 もはや「炎上が日常」とまでいわれる男、キングコング西野亮廣(にしの・あきひろ、40歳)。自身が原作・脚本・製作総指揮を担当した映画『えんとつ町のプペル』が大ヒット中だが、そんなさなか、1月30日をもって所属先の吉本興業を退社。本人は「円満退社です」と語ってはいるが、果たしてその真相とは。吉本興業に近いある芸能関係者はこう明かす。

「円満退社だなんてとんでもない。そう思ってるのは西野本人だけですよ。すでにネットではいろんな記事が出ていますが、やはりマネージャーとのSNSのやり取りを実名込みでアップしたのは非常によくなかった。このご時世、あれは“パワハラ確定”です。西野本人は、『マネージャーが半年や1年で変わってしまうのがストレスだった。意思疎通ができないし、熱量が違ってくる』と説明していましたが、吉本ではタレントが望みさえすればそれほど頻繁にマネージャーが替わることはありません。要は、西野に就きたがる現場マネージャーがいなかったというだけです。彼は“ロジックのすり替え”的な論法がお得意ですが、今回の“円満退社”に関していえば、彼だけがその“すり替え”を真実だと信じ込んでしまっているのだとさえ思われてきます。

 1日の睡眠時間が2~3時間という、自他ともに認めるショートスリーパーの西野は、早朝でも深夜でもスタッフに連絡するのが日常茶飯事。本人からするとそれぐらい必死に仕事しているということなのでしょうが、“働き方改革”が進み、労働時間やハラスメントへの規制が厳しくなってきている昨今、“体育会系”の吉本興業とはいえ社員から嫌われるのは当然。“嫌われ西野”としてよくバラエティに出てますが、実際問題、社内でも相当嫌われていた……ということですよ」

2025年大阪万博の成功を夢見る吉本興業にとって、キンコン西野やオリラジ中田など「どうでもよい」

 とはいえ、西野のオンラインサロンは月額980円で会員数は8万人。年間の売り上げだけで考えても約10億円規模だ。あの“がめつい”吉本興業が、みすみす西野を手放すのは意外な気もするが……。

「確かに西野の売り上げはデカい。映画もヒットし、今後も作家としては莫大な売り上げを生み続けるのだと思いますが、いかんせん西野は2016年に“芸人廃業宣言”をしており、芸人としてテレビに出まくっているわけではない。となるとテレビのギャラは継続して見込めず、芸人としての売り上げは立たないんです。吉本興業が(明石家)さんまさんやダウンタウンさんをトップに据えるのは、テレギャラや番組制作、そして配信ビジネスやコンテンツ販売など、まさにコンテンツビジネスの総体で売り上げまでを見込めるから。その点からいえば、西野さんの売り上げ規模はそこまで重要ではなく、あの芸風ゆえのコントロールのしにくさや炎上騒動へのリスクなど、デメリットのほうが大きい。

 というのも、2025年の大阪万博を成功させるのが、吉本興業の大崎洋会長の悲願。2019年6月に発覚した闇営業問題以降、会社としての吉本興業の信用は失墜しましたが、それ以来、徹底したクリーン化を進めているのは周知の通り。ゆえに、『世間の反発を買うな』『異分子は切れ』『炎上はするな』が上層部の考え。たとえ一時的に損が出ようとも、今後見込める莫大な利益を考えれば、オリエンタルラジオの中田(敦彦)なんかもそうですが、いつまで続くかもわからないオンラインサロンの売り上げなんて、今の吉本にはどうでもいいんです」

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西野が原作・脚本・製作総指揮を務める映画『えんとつ町のプペル』は観客動員数100万人超え、興行収入も14億円を突破(2月5日現在)。だが、果たしてこの数字のどれぐらいが“西野信者”によるものなのか……。(画像は、映画『えんとつ町のプペル』公式サイトより)

実はカジサックは、YouTuber活動に際して吉本に強い恩義を感じている

 西野の相方の梶原雄太は、吉本興業に引き続き所属することを明言。西野は退社後も古巣との提携を続け、キングコングとしては舞台に立ち続ける意思もあるという。吉本興業に詳しいある放送作家はこう明かす。

「梶原さんは“カジサック”としてYouTubeチャンネルを立ち上げた際、吉本に先行投資をしてもらったりしており、実は会社に強い恩義を感じている。ギャラ配分でも梶原さんの希望を吉本側が飲んでいるといわれ、現時点で梶原が辞めることはまずないでしょう。西野さんとしてもキングコングとして漫才の舞台には立ち続けたいでしょうから、梶原さんは吉本に残ってくれたほうが都合がいい。でも、彼自身は吉本を退社してしまったわけで、そのことにネガティブな感情を抱いている芸人さんは多いでしょうね。もっとも、キングコングの2人はデビュー時から“嫌われ慣れ”しているので、そんなこと屁とも思わないかもしれませんが(笑)。

 映画『えんとつ町のプペル』は確かにヒットしてますが、西野さんがオンラインサロンを巧みに使ってファンを煽り、クラウドファンディングでは映画関連の資金として3億円近くを集めてます。つまり、“西野信者”が大枚をはたいて映画をヒットさせてるだけ……といえなくもない。現時点の発表データでは観客動員数100万人超え、興行収入も14億円を突破したとのことですが、果たしてこの数字のどれぐらいが“西野信者”によるものなのか……。『マルチ商法的にヒットさせているだけ』との揶揄も聞きますが、それも含めて、西野さんらしい“結果の出し方”なんでしょう。

 ただし、今後のことを考えれば、西野さんの才能をさらに伸ばし、それこそアジアや世界を目指していくなら、吉本にいたほうがいいように思います。吉本との提携は続けるといっても、辞めてしまった以上、吉本の人間が今後も西野さんのために心血を注ぐとは、ちょっと思えませんからね」

 かねてから「ウォルト・ディズニーを倒す」と公言している西野。吉本興業という巨大エンタメ企業を飛び出した彼が、世界にその名を轟かせる日は本当に来るのだろうか?

藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。

Twitter:@samsungfujiwara

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