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不具合多発「COCOA」、パーソルが3億円で開発受注→1.6億円分を再委託?多重下請け

文・構成=菅谷仁/編集部、協力=新田ヒカル/スマホ評論家

 例えば、今回開発したアプリですが、開発を担当した下請け、二次請け、三次請け会社の名前をほとんどの国民が知らなかったのではないか、と思います。また、多くの会社が関わっているので、誰に責任があるのか不明瞭です。

 例えば、発注者である「厚生労働省側のプロジェクト管理責任部署や責任者の名前」を明らかにし、受注者は「〇〇株式会社のB氏が開発責任者を担当する」ことなどを、広く開示すれば、再委託先にも目を行き届かせて必死に開発したと思います。つまり発注者と受注者、その両方の責任の所在をはっきりさせる必要があるということです。最低でも社名ベース、できるだけ担当者の氏名ベースで広く周知することです。

 2点目は、国民全員の使用を目指すアプリなので、開発の概要をオープンに国民に知らせることが効果的だと思います。「実装される機能の詳細」「いつまでに開発する」など仕様やロードマップを開示するということです。

 開発概要を公開すれば、「事業費が高すぎる」とか「こうした機能ではダメだ」という突っ込みも入ると思います。責任者がSNSをやっていれば、多くの技術者と議論しながら、より良いものを開発できたのではないかと思います。

 3点目は、責任の所在があいまいなので、開発者側にとって本当に良いものを提供しようという気が起りにくい、つまりインセンティブがないことです。

 責任の所在を明らかにすれば、開発者側にとってのインセンティブが働くケースもあります。例えば、知名度が高くないベンチャー企業が開発を担当した場合、良いものを作れば「あそこのベンチャーはすごくいい仕事をしてくれた」などと、広く社会から評価を受けることができます。次の仕事が舞い込むかもしれません。

 もっとも、今回のように策が失敗しても誰も責任を取らなくて良いというメリット(?)もありますが、これではよい開発はできません。誰かがリスクを取り、開発が成功すればメリットがある、そういう形を作ることが必要です。

(文・構成=菅谷仁/編集部、協力=新田ヒカル/スマホ評論家)

 

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