しかし、最も味の差が現れるのは、常温で少し時間を置いた“溶け始め”の状態のものなんです。その状態で両者を舌の上にのせると、味の深みや舌触りのなめらかさには大きな差があるでしょう。さらに、ハーゲンダッツのように乳成分が多いアイスクリームは、甘みがより長く口内に残るという特徴もあります」(重盛氏)

 また、内容量の差についても理由があるようだ。

「ラクトアイスは、前述したようにさまざまな味付けを加えているため、時間が経って溶けてしまっても味わいがそこまで変わりません。だから内容量も多くできるのです。けれどハーゲンダッツは、時間が経って溶けてしまったときにアイスクリームの持ち味が弱くなってしまうため、量を少なくせざるを得ないという事情があるのでしょう」(重盛氏)

 まとめると、2つの商品にこれだけの価格差と内容量差がある理由は、ハーゲンダッツのブランド戦略というだけでなく、実際に乳成分量の違いによって質にも大きな差があったからということだ。

「スーパーカップ」と「ハーゲンダッツ」、実食で徹底比較

 それでは、上記の解説を踏まえ、スーパーカップとハーゲンダッツを実食して違いを確かめていこう。

ハーゲンダッツ、実は量2倍・価格半額のスーパーカップとクオリティ同等?全然違う?の画像2

 はじめに、冷凍庫から取り出してすぐの状態の2商品を食べ比べてみた。

 フタを開けると、どちらもアイスとして食べやすい程度に、ほどよく固まっている状態。まずはスーパーカップからスプーンにすくって口に入れてみる。甘ったるすぎず、なめらかな舌触りで安物っぽさはあまり感じない。値段から考えると、思っていたより味の質は良く、コストパフォーマンスの高さを感じる。

 続いて、ハーゲンダッツを一口。まず舌で感じたのが、圧倒的な生乳っぽさ。濃度の高いミルキーな食感で、スーパーカップに比べて乳成分が多く含まれていることが実感できる。スーパーカップを食べたときに“なめらかな舌触り”と感じたが、それを上回るまろやかさに驚いた。スーパーカップの製造技術ももちろんすごいが、それを上回るハーゲンダッツもすごい。

ハーゲンダッツ、実は量2倍・価格半額のスーパーカップとクオリティ同等?全然違う?の画像3

ハーゲンダッツ、実は量2倍・価格半額のスーパーカップとクオリティ同等?全然違う?の画像4

 開けてすぐの状態の比較でも、十分に違いは感じることができた。さて、次は常温で少し置いて、溶け始めた状態のものを食べて比較してみよう。

 10分程度、常温の空気にさらした2商品を再度実食。重盛氏の解説を参考に、しばらく舌の上にのせた状態で比べて、違いを確かめることにした。

 すると、スーパーカップは一瞬で口の中で溶けてしまい、甘さもほぼ残らなかった。それに対して、ハーゲンダッツは濃厚な風味がいつまでも口の中に残るような印象。なるほど、ハーゲンダッツを食べるなら間違いなく“ちょっと溶けた状態”がおすすめだ。

「たくさん食べたいという方は、早々に食べると味の違いもあまり出ないのでスーパーカップのほうがお得に感じるはず。ゆっくり、じっくりアイスを味わいたいという方は、ハーゲンダッツの濃厚な風味を楽しむのがいいかもしれませんね」(重盛氏)

 実食してみると、両ブランドにそれぞれの良さがあることがよくわかった。重盛氏の言う通り、人によってアイスに求めるものは違うだろう。みなさんも食べ比べてみると、今回紹介した情報を実感できるのではないだろうか。

(文=二階堂銀河/A4studio)

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