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長澤まさみ、上白石姉妹、浜辺美波を生んだ「東宝シンデレラ」の闇と斉藤由貴の“黒歴史”

文=ミゾロギ・ダイスケ
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80年代後半のトップアイドルにして、たびたびの不倫スキャンダルを経ていまだ第一線で女優活動を続ける斉藤由貴。画像は、2021年2月21日に発売された、斉藤由貴のデビュー35周年記念セルフカバーアルバム『水響曲』初回限定盤( ビクターエンタテインメント)ジャケット。

諸事情で公式プロフィールにないが、斉藤由貴も「東宝シンデレラ」出身者

 多くの人材を世に送り出した「東宝シンデレラ」オーディションだが、ガラスの靴を手にした新人女優のすべてが、必ずしも芸能界の階段を駆け上がったわけではない。むしろ、残酷なまでに明暗が分かれているといってもいいだろう。

 第1回(1984年)のグランプリ受賞者は、沢口靖子である。彼女は、東宝が9年ぶりに復活させた『ゴジラ』(1984年)などの映画出演を経て、1985年にNHK連続テレビ小説『澪つくし』のヒロインを演じることで、全国的な知名度と人気を獲得。以後、主演級美人女優として、長い間活躍を続けている。

「東宝シンデレラ」オーディションでは、準グランプリに相当する「審査員特別賞」という賞が毎回設けられるが、第1回の受賞者は、藤代美奈子(のちに藤代宮奈子)という人物だった。しかし彼女は、同じく第1回で発掘された、もうひとりの逸材の影に隠れてしまうという悲運を味わうことになる。

 その“逸材”とは、80年代後半のトップアイドルにして、たびたびの不倫スキャンダルを経ていまだ第一線で女優活動を続ける斉藤由貴だ。

 斉藤の公式プロフィールでは、「1984年、『少年マガジン』(講談社)第3回ミスマガジンでグランプリに選ばれる」というのが、芸能界入りのきっかけとされている。しかし、彼女はもともと「東宝シンデレラ」の決戦大会に進出しており、その後、東宝芸能所属でデビューしていることから、「ミスマガジン」のグランプリは、東宝と講談社のタイアップだった……と見るのが正しいのかもしれない。

 しかしいずれにしても、『少年マガジン』のグラビアやCMでの露出を経て、1985年2月にシングル「卒業」で歌手デビューした斉藤の人気はすぐに爆発する。人気絶頂期の1986年にはNHK連続テレビ小説『はね駒』のヒロインを務め女優としての地位も確立、東宝製作の主演映画も続々と公開された。一方で、その斉藤より2学年下の藤代は、1986年に歌手デビューするもヒットはならず、女優としても大々的にプッシュされることもなく、映画やテレビドラマに主演経験のないまま、1994年頃に芸能界を離れている。

第2回の小高恵美、第3回の今村恵子は引退状態も、ゴジラ映画に出演で世界に知られた存在に

 第2回「東宝シンデレラ」は、3年後の1987年に行われた。

 グランプリ受賞者・小高恵美は当時14歳の若さで、1988年春に「正統派少女」というキャッチフレーズでアイドル歌手デビューし、同時期にテレビドラマ『花のあすか組!』(フジテレビ系)に主演する。しかし、80年代終盤は女性アイドルが供給過多によって飽和状態になっていた時代であり、小高は第2の斉藤由貴にはなれなかった。ただし彼女は『ゴジラvsビオランテ』(1989年)以後、『ゴジラ』シリーズに6作連続で同じ役で出演したことで名前を残した。2000年に引退しているが、2010年以降はゴジラ関連のイベントに出席する、取材を受けるなどしている。

 その小高よりも高い知名度を得たのが、第2回の審査員特別賞を受賞した水野真紀だ。彼女は歌手デビューすることなく女優業に邁進。多くのテレビドラマに出演し、2時間サスペンスものではいくつもの主演シリーズがある。2004年に自民党所属の衆議院議員・後藤田正純と結婚後も女優活動を続けている。

 1991年に行われた第3回「東宝シンデレラ」は、「明か? 暗か?」でいえば「暗」だろう。

 グランプリの今村恵子、審査員特別賞の大沢さやかという2名の新人がデビューしているが、両者はその後、東宝系の映画に主演することも、先輩たちのようにゴールデンタイムの連続ドラマや、NHK連続テレビ小説のヒロインになることもなかった。今村は往年の東宝女優を彷彿させる正統派美人だったが、今は東宝芸能に籍がない。またものまね芸人の栗田貫一と結婚した大沢は、東宝芸能に所属はしているものの、ここ何年も目立った女優活動を確認できない。

 ただし、両者は揃って『ゴジラvsモスラ』(1992年)など3本の『ゴジラ』映画において、かつてザ・ピーナッツが演じた「小美人」に相当する「コスモス」の役で出演しているので、世界のゴジラファンには知られる存在ではある。

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