NEW
大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

ホンダの世界初の自動運転「レベル3」、あまり意味なし?レベル4は米中が先行

文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授
【この記事のキーワード】, , , ,

今後の自動運転市場における日本の存在感

 みなさんはこうした自動運転に対して、どのように思われるだろうか。さらにいえば、買いたいと思うだろうか。たとえば、レベル1の自動ブレーキは事故の防止に大きく貢献する可能性が高く、欲しいと思われる人も多いのではないだろうか。実際、2008年にスバルが発売した「EyeSight(アイサイト)」は大きな話題となり、売り上げも好調に推移した。しかし、レベル2や3に関しては、もちろん便利な場合もあるだろうが、それに対して大きなコストが発生するとなると、購入には至らないケースも多いのではないか。

 我々が強く惹かれる利便性は、システムにより運転されるレベル4以上になるだろう。ということは、自動運転市場の本格的な拡大もレベル4以降と捉えられる。

 レベル3においては日本のホンダが世界初の座を勝ち取ったが、急激な市場拡大が予想されるレベル4の開発においては、残念ながら米中の企業が先行している。もちろん、世界初のレベル3はホンダの技術力の高さにより実現できたのであろうが、逆の見方をすると、米中企業は当初より大きな果実となるレベル4以上のみに特化し、レベル3は眼中になかったのかもしれない。

 液晶テレビ、携帯電話、ソーラーパネル、こうした商品の創成期、日本メーカーは国際市場で大きなシェアを保持していた。しかし、市場が拡大し、これから大きな収穫が得られるという段階では、中国や韓国などの海外メーカーにことごとく大きなシェアを奪われている。自動運転においては「同じ轍を踏むことがないように」と、祈るばかりである。
(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

情報提供はこちら
『「高く売る」ためのマーケティングの教科書』 プレミアム商品やサービスを誰よりも知り尽くす気鋭のマーケティング研究者が、「マーケティング=高く売ること」という持論に基づき、高く売るための原理原則としてのマーケティングの基礎理論、その応用法、さらにはその裏を行く方法論を明快に整理して、かつ豊富な事例を交えて解説します。

RANKING

17:30更新
  • 連載
  • ビジネス
  • 総合