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世田谷区で破格の4千万円台、“細長すぎる”一軒家…意外なメリットと人気の理由?

文=佐久間翔大/A4studio
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狭い・小さい家が買われる理由は土地代にあり

 そういった狭い土地に建てられた家を購入するにあたっての最大の利点は、価格の安さにあると櫻井氏は語る。

「不動産は『こんな場所の家を誰が買うんだろう』と思うような物件でも、近隣の相場と比べて価格が安ければ売れるものなんです。洋服の場合だと、好まないものならタダでもいらないということがあると思うのですが、家や土地に関しては周りの半額程度まで下げれば絶対に売れるといわれています。

 幅が狭い家や土地面積が15坪以下の小さな家は、『狭小住宅』と呼ばれることがあり、そういった住宅の場合、分譲価格が周りの建売住宅の3分の2から半額ぐらいになることも多いですね。土地の価格が安くなるからです。、特に駅に近い便利な場所であれば、どんな時代でも住みたいという人はいるものです。

 一方で、人とは違う少し変わった家に住みたいという需要も根強く存在しています。そういった人たちにとってはうってつけの物件なので、むしろ嬉しいのかもしれません」(櫻井氏)

 土地や住宅は決して安くない買い物だ。多少住みづらくとも土地代が抑えられ、さらに利便性の高い立地にあるとなれば、確かに魅力的なのかもしれない。

 狭小住宅は1950年代からその名が広まった根強い人気のある物件で、20年周期でブームが訪れているのだという。そんな狭小住宅だが、購入にあたっては注意しなければならない点もあるそうだ。

「本当に暮らしやすいかどうか、建て替えができる土地なのかどうかは、狭小住宅を選ぶ際は意識するべきでしょうね。たとえば、所沢市の線路横の一軒家だと電車の音だけでなく、小さいお子さんがいるご家庭では線路に誤って出てしまうリスクもあるので、そのあたりを踏まえて考える必要があるわけです。

 また、狭小住宅のなかには現在の建築基準法に適さない『既存不適格』と呼ばれる家や、道路や線路の工事の都合といった事情を考慮して建築された、厳密には違法建築に該当するような家もあります。

 そういったケースの場合、同じサイズの家を建て替えることはできません。既存不適格だと但し書きされていることもあるので、のちのち建て替えられる場所かどうかはあらかじめ確認したほうがいいですね」(櫻井氏)

 結局のところ、細長すぎる家のように独特な形の物件は、それ自体に特別大きなメリットがあるというわけではないようだ。価格や立地などの利点と、家自体や周辺環境、建て替えできるかどうかなどの欠点を天秤にかけて、購入するか否かを判断するのが賢明だろう。

(文=佐久間翔大/A4studio)

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