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木村隆志「現代放送のミカタ」

『知ってるワイフ』近年の連ドラ最高クラスのハッピーエンドが期待できる2つの理由

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト

モンスター化の原因は元春だけではない

 また、は夫婦関係が破綻した理由について、「ずっといろいろ支えてくれたのに、それが当たり前になって感謝の気持ちがなくなったのかもしれない」「家事と育児が大変なとき、『どうしてほしいか』ちゃんと伝えなかったのかもしれない」と自らの非を挙げた上で、「『絶対どちらか一方が悪いなんてことない』と思います」と元春に告げた。

 これまで当作は、「澪をモンスター化させたのは元春」という一方的な描き方だったが、これらのセリフによって「夫婦どちらにも破綻の原因があった」という双方向に激変。これは一般の夫婦にもあてはまる真理であり、それを導き出したのも、やはり澪だった。

 だからこそ第10話で澪のタイムスリップをチラつかせたのは、「最後も澪がハッピーエンドに導く」というフラグにほかならず、これが1つ目の理由となる。

「絶対にあきらめない」と迫る澪と、「俺と結婚したら不幸になる」と拒む元春のせめぎ合いは、どういう形で決着するのか。ハッピーエンドなら、再び2人の子どもが見られるほか、「ともに働き、ともに子育てに励む」など、理想の夫婦像が見られるだろう。

 そのほかでは、元春のタイムスリップに振り回される形になった津山と沙也佳にも、同等レベルのハッピーエンドが期待される。津山はかつてのように双子の父に戻れるのか。沙也佳と彼女に寄り添う上原(小関裕太)の幸せな結末はあるのか。あおい銀行世田谷支店のメンバーも含め、愛すべきキャラクターたちが笑顔を見せるエンディングの予感が漂っている。

ファンタジーとハッピーエンドはセット

 2つ目の理由は、タイムスリップファンタジーにおけるハッピーエンドの鉄則。以下に主な作品を挙げていこう。

 昨年放送された『テセウスの船』(TBS系)のラストシーンは、心(竹内涼真)が由紀(上野樹里)を両親の文吾(鈴木亮平)と和子(榮倉奈々)、姉の鈴(貫地谷しほり)と兄の慎吾(澤部佑)に紹介するという家族の幸せな姿で終了した。

 また、昨年再放送された『JIN-仁-』(TBS系)も、仁(大沢たかお)は歴史を大きく変えることなく現代に戻ることに成功。さらに、時間と記憶を超えて咲(綾瀬はるか)と思いがつながる最後のシーンが感動を誘った。

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