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コロナ禍で「お墓・葬儀」事情も激変…香典・お布施の額は?ペットとの埋葬の相談も増加

文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント
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「ペットと一緒に埋葬」もできる

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相談しながら、独自の墓石をつくることもできる(大野屋提供)

 ニーズの多様化という面では、近年は可愛がっていた犬や猫などのペットと一緒に埋葬されたい人もいる。「海中散骨」や「樹木葬」も人気だが、どこでどう行うかで法律面や前提条件が煩雑となる。ここでは「ペットも一緒に入れるお墓」について紹介しよう。

 法律ではペットを一緒に埋葬すること(共葬)は禁止されてはいない。

「ペットの遺骸は人間の遺体とは違い、法律上は“一般廃棄物”と同じ扱いです。人間と同じお墓に入れるときは、故人の愛用したメガネを骨壷に入れるように、“副葬品”の扱いで納骨することになります」

 以前に取材した寺院の副住職はこう解説してくれたが、「ペットの遺骨=廃棄物」は、専門家でも解釈に温度差がある。ここでは「ペットと人間の遺骨は取り扱いが違う」「一緒に埋葬するのは条件をクリアすれば問題がない」と理解したい。

 大野屋は2003年に「町田いずみ浄苑フォレストパーク」(東京都町田市)で提供を始め、「Withペット(ウィズペット)」の商品名(登録商標)で事業を行っている。首都圏や関西圏で10の霊園や寺院で取り扱い、完売したところもある。

 人間の葬儀や埋葬は、厚生労働省の『墓地、埋葬等に関する法律』(墓埋法)で定められているが、ペットと一緒に埋葬することは、公営霊園や民営霊園の墓地規則にもよる。ペットも一緒に埋葬できる霊園のほか、ペットの遺骨だけを埋葬できるペット霊園もある。興味を持つ人は費用面に加え、メリットとデメリットも確認しておきたい

「料金への不信感」は、相談と質問で解決

 身近な人の葬儀は、たとえば50代で夫婦双方の両親が健在の場合、数年の間に何度も行う可能性がある。独身でも無関係ではいられない。最後に、葬儀とどう向き合うかを考えてみよう。

 よく言われるのが、料金への不満だ。ネットでは全国平均で約200万円という数字も出てくるが、内容次第で大きく変わる。葬儀料金は「葬儀社への支払い」と「寺院など宗教者への支払い」に分けられる。小規模な葬祭を掲げる業者も増え、葬儀料金は明朗化されてきた。

 ただし葬儀関連費用として、参列者へ提供する飲食代は別に発生する。返礼の商品でも費用が発生する。参列者に返す「返礼品」、香典額に応じてお返しする「香典返し」もある。

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告別式の参列者などに提供する飲食代もかかる(写真はイメージ)

 寺院への支払いでも費用がかさむ。「お布施の金額」「戒名料」への不満も多い。「お布施」とは、葬儀で読経を上げたり、故人に戒名をつけてくれた僧侶にお礼として渡す金銭だ。地域や寺院によって事情は異なる。菩提寺などがつける戒名料の相場もわかりにくい。

 故人が交友関係の広い人や、働き盛りで亡くなった場合は参列者も増えるだろう。家族葬以外の場合、遺族は誰を呼ぶかで頭を悩ませる。その昔に喪主を経験した立場や、現在までの取材経験では「交友関係を考えるのは大切だが、考えすぎるとキリがない」とも思う。

 現在は情報収集が簡単に行える時代だ。自分で調べた上で専門業者と向き合い、費用は納得できればきちんと支払うという姿勢で、真摯に相談するのがよいだろう。コロナ禍で「オンライン葬儀」もあるが、将来的にはどうか。情緒性と合理性のバランスが大切だと感じる。
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

高井 尚之(たかい・なおゆき/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)
1962年生まれ。(株)日本実業出版社の編集者、花王(株)情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。出版社とメーカーでの組織人経験を生かし、大企業・中小企業の経営者や幹部の取材をし続ける。足で稼いだ企業事例の分析は、講演・セミナーでも好評を博す。 近著に『20年続く人気カフェづくりの本』(プレジデント社)がある。

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