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中国最大の汚点・ウイグル族強制収容問題、日本に飛び火か…国会議員が制裁対象の可能性も

文=編集部
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 日本の外務省関係者から入手した資料によると、中国の制裁対象者は欧州議会議員Reinhard Bütikofer氏、Michael Gahler氏、Raphaël Glucksmann氏、ИлханКючюк氏、Miriam Lexmann氏の5人。そのほか欧州各国の議員やシンクタンクもターゲットにされた。残りの個人5人はオランダの国会議員Sjoerd Wiemer Sjoerdsma氏、ベルギーの議員Samuel Cogolati氏、リトアニアの議員のDovile Sakaliene氏、強制不妊手術の実態を報告したドイツの学者Adrian Zenz氏とスウェーデンの学者Björn Jerdén氏だった。

 4つの組織はEU理事会の政治安全委員会、欧州議会人権小委員会、ドイツのメルカトル中国研究研究所、デンマークの民主主義連合財団だったという。

「人口14億人の超大国に“敵認定”されるということ」

 外務省関係者は次のように話す。

「オランダの下院は先月、中国に対する『ジェノサイド非難決議』を採択しました。Sjoerdsma議員はその主導的な人物のひとりです。そこを狙い撃ちにされた形ではないかと思います。ただ今回の一件が、すぐに大規模な経済制裁の応酬に発展する可能性は低いと首相官邸筋は見ているようです」

 一方、Sjoerdsma氏は自身に対する中国の制裁に対して、Twitter上で以下のような抗議声明を発表している。

「中国がウイグル人に大量虐殺を行っている限り、私は黙っていません。

 これらの制裁は、中国が外圧の影響を受けやすいことの証拠です。ヨーロッパの同僚たちも、この瞬間をとらえて発言してくれることを願っています」

 中国の対EU制裁に関し、自民党関係者は次のように話す。

「象徴的だと思うのは、中国の制裁対象者に入った欧州議会のBütikofer氏とLexmann氏の2人が制裁対象者に入っていることです。2人は香港民主化デモを国家安全法で鎮圧した中国政府を非難するために設立された『対中政策に関する列国議会連盟』の幹部です。

 この列国議員連盟にはうちからは中谷元氏、国民民主から山尾志桜里氏が参加しています。党内では対中問題をめぐってかなり意見が割れていますが、仮に欧州や米国と足並みを揃えることになれば、日本国内の議員が制裁対象になることも当然、覚悟しなければならないでしょう。

 しかも中国の制裁は、行政当局者や議員だけではなく、シンクタンクや学者など表現活動に携わる人物、組織にも向けられています。周辺国の安全保障に脅威を与える軍事政権のトップや将軍でも、テロ組織の構成員でもない人物が人口14億人の超大国に名指しで“敵”認定されるのと同義です。中国国内に凍結されるような資産を所持せず、実害がなかったとしても、そのインパクトとプレッシャーは強力でしょう。

 事実と反する風説を流布することは世界的に批判されるべき行為です。しかし、ウイグル問題に関して中国側が積極的に情報開示をし、自国の主張する“潔白”を証明しているとは思えません。この制裁は他国の言論や政治活動に脅威を与えるものだと思います」

 日本政府はこの問題にどう対応するのだろうか。

(文=編集部)

 

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