『天国と地獄』の視聴率の半分に終わった『ウチカレ』の悲劇…北川悦吏子と野島伸司の明暗の画像1
日本テレビタワー(「Wikipedia」より)

 3月21日に放送された日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系)が世帯平均視聴率20.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と有終の美を飾った。一方、低空飛行のまま終えたのが『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)である。脚本を手がけたのは、『ロングバケーション』(フジテレビ系)など数々の名作を世に送り出してきた脚本家・北川悦吏子

ウチカレ』は北川にとって11年ぶりの民放連ドラだったが、全10話の平均視聴率は世帯で8.7%、個人でも4.7%に終わった。ちなみに、『天国と地獄』は全10話平均で世帯15.3%、個人9.3%と高い数字を記録している。つまり、『ウチカレ』の視聴率は『天国と地獄』の約半分だ。

 そんな北川の業界評は、今回のドラマのタイトルになぞらえて言えば「北川悦吏子は、数字が獲れない!!」ではないだろうか。かつて人々は北川の作品で夢を見た。最終回は41.3%という驚異の視聴率を記録した2000年の『ビューティフルライフ』(TBS系)では、美容師に憧れる人が増え、美容師免許の新規登録数は年間約3万人に達したという。

 しかし、今や北川の作品には、社会現象どころか不評も聞こえてくるのが実情だ。今回はそんな、天国から地獄へと転落した脚本家たちの現在地を探ろう。

北川悦吏子が自身を投影した『ウチカレ』

『ウチカレ』は「北川自身の物語」と指摘するのは、さるテレビ局関係者だ。

「同作は、浜辺美波演じるアニメ好きの娘と、菅野美穂演じる、かつて“恋愛小説の女王”と呼ばれたものの、今や落ち目の恋愛小説家の母親のストーリーです。北川はかつて“恋愛ドラマの神様”とまで呼ばれていましたし、実生活ではアニメ好きのひとり娘もいる。つまり、このドラマは北川自身を反映した作品といえるのではないでしょうか。しかも、物語の舞台は東京・港区で、劇中に実在の場所が登場しますが、実は彼女も港区在住なのです」(テレビ局関係者)

 そんな北川は『ウチカレ』最終回を前々日に控えた3月15日、「これキャスト費大変だったと思う。ごめんね、日テレ。私の脚本料も高くてゴメンね」とツイッターで謝罪している。ギャラに見合った視聴率を稼げていないという、後ろめたさがあったのかもしれない。

「北川は、脚本を書くときのモットーとして『取材をしない』そうです。つまり、すべて自分の頭の中で生み出しているのです。しかし、誰でも年月が経つと感性は衰えてしまう。他の同年代の脚本家が医療ドラマや弁護士ドラマなどのさまざまなジャンルに進出し、見識を広げる中、北川がインプットするものは相変わらず、自分の半径5メートルの範囲にしかない。そこへきて、かねてから書きたかったという『母と娘』というテーマはすでに書き終えてしまった。もはや、彼女の中には書く題材が残っていないのではないでしょうか」(同)

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