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年功序列が崩壊、会社のパーツ人間は不要に…“給与クライシス”に勝つサバイバル術

文=真島加代/清談社
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会社の「人事制度」を確認すべき理由

 パーツ思考の人々を待つシビアな未来。回避する方法はあるのだろうか。

「まずはパーツ的発想を抜け出すのが先決。自分の努力や働いた時間だけを気にするのではなく、自分の会社がどのような仕組みでお金を受け取っているかというビジネスの流れを理解しましょう。その流れの中で、どんな働き方を求められているのか、どんな成果を出すべきかを見極める必要があります。新しいアイデアを出してほしいのか、言われたことをきっちりこなしてほしいのか、自分の立ち位置を認識しましょう」(同)

 自分の仕事を認識するための指標になるのが、企業が定めている「人事制度」だという。評価の基準などは会社によって内容が異なるが、「今後は給与決定の仕組みやキャリアがより多様化していくので、しっかり読み込んでほしい」と平康氏。

「人事制度は、いわばその会社をうまく使いこなすためのルールです。会社がどんな人材を求めているのかが明記されていて、会社の方針も確認できる。自ら意志を持って人事制度を読むメリットは大きいです」(同)

 そして、パーツ的な働き方が終わると同時に、個人レベルでは「オンリーワンの生き方しか選べない時代が来る」と平康氏は話す。

「オンリーワンの生き方とは、収入源をひとつに絞らない生き方です。コロナショックを経験して、多くの人が会社の給与だけでは社会不安に対応できないことがわかりました。私は『バスケットを増やす』と呼んでいますが、収入源が多いほど無収入のリスクを下げられます。会社に勤めながら月に2~3万円ほど稼げる副業をしたり、投資をしたり、パートナーと共働きでダブルインカムにしたりと、さまざまな方法でバスケットを増やすのが、これからの時代を生き抜く術になるはずです」(同)

 変革の時を迎えた、私たちの“仕事”。見て見ぬふりを続けると、気づいた頃にはすべてを失っているかもしれない。

(文=真島加代/清談社)

●平康慶浩(ひらやす・よしひろ)
人事コンサルタント。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所を経て、2012年よりセレクションアンドバリエーション株式会社代表取締役就任。大企業から中小企業まで190社以上の人事評価制度に携わる現役コンサルタント。『給与クライシス』『出世する人は人事評価を気にしない』(ともに日本経済新聞出版本部)など、著書多数。

セレクションアンドバリエーション株式会社

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