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楽天モバイル「1年無料」締切目前、申込み殺到?神オトクだが、注意すべき意外な盲点

文=加藤純平/ライター
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リモートワーカーなら「タダでスマホを使う」のも夢ではない

 無料キャンペーンは1年で終了するが、1年後もデータ容量が1GBまでは無料で使うことができる。データ容量を無制限で使おうと思うと2980円かかってしまうが、この値段はパケットの利用量に応じて変わっていく。3GBまでなら980円、そして1GBまでだと0円だ。国内通話かけ放題サービスも、プラン内に含まれている。

 すると、1年の無料期間終了後も、データ容量を1GBまでに抑えれば、無料で使うことができる。つまり、1年後も“サブ”として持っておいて損はない。

 また、考えようによっては、リモートワークがメインの人にとっては、もっとも安いプランになるかもしれない。自宅にWi-Fi環境があれば、データ容量の消費もかなり限られる。実際に、コロナ禍の外出自粛生活中にはほとんどパケット回線を使わなかった人も多いはず。筆者の場合、1度目の緊急事態宣言の間は1GB程度しか使わなかった。

 各々のライフスタイルによるが、外出先ではデータ容量を消費しない人、あるいは外出先ではWi-Fiを駆使してデータ通信する人であれば、楽天モバイルをメインにすることで、実質無料で使い続けることも夢ではない。 

 このあたりのリアルな使い勝手の部分は、1年間無料で使えるうちにいろいろ試してみてもいいだろう。

 さて、楽天が発表した2020年12月期の決算によると、本業であるECや金融サービスが好調のなか約1142億円もの最終赤字を計上した。これは楽天モバイルへの多額の投資が要因とされている。実際にモバイル事業の営業赤字は約2269億円だ。基地局整備などの巨額の投資が主な要因だが、モバイル事業からの収益が限られていることも原因の一つだろう。ようは、楽天は採算度外視でモバイルサービスを提供している。それでは商売が立ち行かなくなるイメージもあるが、楽天の狙いは金融サービスなども含めた「楽天経済圏」の規模を大きくすることで、収益を最大化しようとしている。楽天は、将来的にはモバイル事業が「金のなる木になる」と踏んで投資しているわけだが、今は赤字を垂れ流してでも耐える時。

 この状況を反対側から見れば、ユーザーはタダでサービスを享受できることになる。プリンターやウォーターサーバー、昔の0円携帯のように、製品自体は格安で提供してインク代や水代、携帯料金で回収するビジネスモデルでもない。

「タダで提供」 まで追い込まれた楽天モバイル

 楽天モバイルは、大手キャリアによる低価格プランによって追い打ちをかけられた。楽天モバイルはもともと、ドコモなど大手キャリアから回線を借り受ける「MVNO」であったが、総務省の認可を受け晴れて「MNO」となった。当時は、ドコモやau、ソフトバンクに次ぐ「第4のキャリア」として、価格競争の起爆剤として期待を集めていたのだ。ただし、新規参入組であり、どうしても回線クオリティなどは劣ってしまう。そこで、低価格にすることで、なんとか大手キャリアの牙城に食い込もうとした。

 ところが、ahamoやpovoなどの低価格プランを大手キャリアが打ち出してくる。格安SIM顔負けの料金なので、楽天モバイルの低価格プランも魅力が半減してしまう。そこで楽天が起死回生の策として打ち出したのが“無料プラン”だったと思われる。

 一般的には「タダより高いものはない」といわれるが、楽天の場合、品質などが劣る以上、タダにしないと、まともに勝負ができないと腹をくくったのだろう。また、しばらくの間はスマホプラン単体では儲からなくても、楽天市場や楽天カードなどと連携することで「楽天経済圏」として利益を上げていくこともできる。このように考えても、やはり「タダだから」と不安に感じる必要もない。

 本来の価格である2980円が1年間無料で使えるキャンペーンは、2021年の4月7日をもって終了してしまう。その前に、とりあえず入っておくはオススメだ。使わないなら、無料期間中に解約すればいい。そして、もし1年無料キャンペーンの受付が終了してしまっても、1GBまで無料で使えるので、これをサブとして利用するのも悪くない。

 いずれにせよ楽天が、赤字を垂れ流しながらせっかくタダでサービスを提供してくれている。その恩恵を受けない手はない。

(文=加藤純平/ライター)

●加藤純平/ライター

1991年生まれ。鳥取県出身。法政大学卒。大学在学中にライター業を始め、週刊誌や書籍を中心に活動。扱うテーマは、ビジネスやIT、クレジットカード、最近では筋トレに関する書籍や記事を多く手がける。「週刊夏野総研」や「劇団四季+」などの、ニコニコ動画でのネット動画配信業務なども手がける。

【書籍】

夏野剛『実はほとんどのビジネスマンが知らない「当たり前」の戦略思考」』(扶桑社)

堀江貴文/西村博之『ホリエモン×ひろゆき やっぱりヘンだよね ~常識を疑えば未来が開ける~』(集英社)

 

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