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アップルEV、生産委託先に「マツダ」が取り沙汰…高いデザイン性、米国工場の生産余力

文=編集部
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 ホンダも環境車の主軸はトヨタと同様にHV。これからEVに本腰を入れる。ホンダのパートナーは当面、米GMになりそうだ。SUBARUはトヨタの持ち分法適用会社だが、アップルEVへの対応は不明だ。

 日本では日産がもっともEVに積極的だが、「日産のEV技術は一世代古い。日産が21年に出す予定のSUV(スポーツ多目的車)タイプのEV『アリア』の売り値は500~600万円になるとみられており、アップルEVと競合する」(外資系証券会社の自動車担当アナリスト)。

 関係がギクシャクしているとはいえ、親会社の仏ルノーは世界7位のEV、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)のメーカーである。「日産がアップルの“下請け”になることを絶対に許さない。日産が『敵に塩を送る』ことになるアップルとの提携を断ったのは、ルノーの意向を忖度したからだろう」(同)。

 三菱自動車は、第一世代の小型EV「i-MiEV」のほかPHVの「アウトランダーPHEV」を生産しておりEVのノウハウはある。アップルが委託生産を任せるに足る技術を持ったメーカーのひとつだ。「ルノー・日産連合のなかで三菱自動車に遠心力が働けば、アップルEVをつくるという選択肢はある。アップルが設備投資をしてくれるなら、という条件付きだろう」(三菱グループの首脳)。

日本電産の動きにも注目

 マツダが一番可能性が高いとみられている。

「マツダはEVを本気でやるつもりはないので、アップルと競合しない。マツダはデザイン性の高いクルマづくりで知られ、アップルEVのボディーメーカーとして有力候補だ。他社が生産したEV車台に自社製のボディーを載せて完成車にするノックダウン方式なら、やるかもしれない」(自動車評論家)

「マツダは米国と中国に完成車工場がある。米国工場が空いているのでアップルEVをつくるのに好都合だ」(大手証券会社の自動車担当アナリスト)という“台所事情”もある。

「生産コストが安く電池供給も安定している中国メーカーに車台を、マツダにボディーと最終組み立てを委託する国際分業であれば、現在のマツダの経営体力でもやれそうだ」(完成車メーカー首脳)

 EVはガソリン車やHVのようにモデル別の車台ではなく、標準車台にボディーを搭載する生産方式になるといわれる。ここでクローズアップされてくるのは日本電産だ。永守重信会長兼CEOは25年に車台市場への参入を表明している。もし、韓国、日本がダメなら最後は中国メーカーになる。

「中国メーカーに米工場をつくらせる。ブランド力のない中国メーカーにとってアップルEVの製造はブランド向上につながる。メリットは大きいはずだ」(中国経済に詳しいアナリスト)

 アップルEVが成功すれば、日本メーカーが得意とするHVやガソリン車の市場の縮小に向かうことになる。アップルカーがiPhoneと同様のパターンになるなら、前面に出るのは「アップル」ブランドだけ。組み立てをする企業のメリットは限られる。先行きに展望を持てない日本メーカーが手を挙げるというのが、現下で考えられる最終シナリオになるかもしれない。

(文=編集部)

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