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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

国会議員の「元スタッフ」逮捕に永田町が騒然となった理由…自民党が報道機関に“圧力”か

文=神澤志万/国会議員秘書
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国会議事堂(「Wikipedia」より)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 先日、「秘書と詐欺師は紙一重の件」について書かせていただきましたが、またもや国会議員秘書の「お騒がせ案件」が発生してしまいました。

 4月3日夜に神奈川県川崎市内で酔った勢いで女性を振り払った暴行事件で現行犯逮捕されたとして、容疑者の名前と年齢が4日の朝からニュースで流れたのです。当初は「文部科学大臣政務官・三谷英弘衆議院議員の公設秘書」の「榎並正高(36)」と報道されたので、もう私たち秘書は大騒ぎでした。

「えー! 榎並さんって、あの榎並さんだよね? 36歳だったんだね。(え! 気になるのは年齢!?)」

「榎並さんって、参議院の事務所にいたと思ったけど、三谷事務所(衆議院)だったんだ……」

「大阪の自民党議員の選挙も手伝ってたよ」

 などなど、逮捕容疑の内容よりも「榎並さんの現在」が話題でした。まぁ、ちょっと変わった方のようです。

 ところが、怖いのはその後です。不思議なことに、4日の22時頃になって訂正記事が流れました。榎並さんの肩書が「三谷英弘事務所の公設秘書」ではなく、「元スタッフ」だというのです。私設秘書でもなく「スタッフ」という表現に違和感がありました。

 その後、インターネットの該当のニュースはすべて削除されています。「公設秘書」ではなかったので、自民党がメディアに働きかけたのかなと思います。かろうじて、有料データベースの読売新聞の朝刊には「自称国会議員秘書」として名前と年齢、暴行ではなく「客引きをする女性だと思って振り払った」こと、酒に酔っていたこと、などが書かれていました。

 榎並さんは日本維新の会の議員の事務所に長くいたのですが、その議員の落選後は事務所を転々としていたようです。ご家族もいるので必死に就職活動をしても、試用期間後は正式採用には結びつかなかったということなのでしょうか。そういうストレスで、つい飲み過ぎてしまったのかもしれません。ケガをされた女性が少しでも早く回復されるよう、祈るばかりです。

蓮舫議員の公設秘書は痴漢容疑で警察沙汰に

 報道が事実なら、酔っていたとはいえ女性にケガをさせるなんて議員秘書でなくてもダメダメなわけですが、神澤的にはなぜ「秘書」と嘘をついたのかの方が気になりました。

 過去にも似たような例はあります。酔った勢いなのか、日頃から「秘書の肩書」をひけらかしているのかは不明ですが、警察沙汰になったときに「自分は国会議員秘書」とカミングアウトするんですね。

「会社員と言っておけばいいのでは?」と思うかもしれませんが、そんな簡単にはいきません。榎並さんのように、秘書だったことのプライドなのか、秘書と名乗ることで、無関係な元ボスの名前がさらされたり、警察が「国会議員の関係者」として余計な忖度をしたりするリスクがあることに気づかない人もいます。

 わかりやすい例では、行政刷新大臣時代の蓮舫参議院議員の公設秘書(当時)の痴漢騒動があります。2010年6月、深夜に路上で10代女性に自転車で近づき、追い抜きざまにスカートをめくってお尻をさわったとして、痴漢容疑で任意同行された件です。

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg
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