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内田実人「親子でできる中学受験算数」

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断

文=内田実人/中学受験指導スタジオキャンパス
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中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像1
「Getty Images」より

頭の中の想像には限界あり

 前回まで2回にわたって「文章題」をテーマにしてきました。今回は「図形問題」への取り組みとして以前の「平面図形」に引き続き、「立体図形」を扱ってみたいと思います。今まで扱ってきた単元もそうでしたが、それぞれの単元において一から十まで記すことは難しいですし、かつ意味もないことなので、2つのテーマに絞ってお伝えします(“展開図”と“切断”)。その前にここでも過去にあったエピソードから始めます。

 小学校3年生の授業において“立方体”を描いてもらう場面がありました。その際には実際のサイコロも見せてあげながら、マス目のノートに描いてもらいました。「先生、描けた!」と多くの子供たちが自信満々見せてくれました。正しく描けている子もいましたが、思った以上に以下のような“立方体?”を描く子が多いことに驚きました。

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像2

 正しく描けているかどうかは、他の単元(計算等)ができるできないとあまり相関関係もなく、上手か下手かもあまり関係がないように感じます。しかも気になったのは、上のような図を描いて“おかしいかな?”と感じていないことです。以前の「平面図形」を扱った際にも記しましたが、実際の“モノ”をいろいろな方向から見たことが少ないんだなあとここでも実感します。またその図形の意味(性質)を捉えながら“手を使って”描いてきてないんだなあと感じます。問題集・ドリル的スタートをする子が多く、物を多角的に見たり、意味・理屈をつかむことなしに進んでしまっていることの表れと、ここでも感じざるをえません。理科や社会においては自然と“実物”を見たり、“理由”を調べたりするような行動を是非算数においても行ってほしいと思います。これから話題となるテーマに向けた“土台作り”ともなります。

 とはいえ、そもそも3次元のものを2次元の平面上に描いて取り組むものなので、形に対しての理解が進んでもその先が“想像”だけになってしまっては厳しいですよね。そこで、想像だけには頼らずに土台から一歩踏み込んだ部分に対するしっかりとした“手順・方法”を学んで利用してほしいと思います。

その1「展開図」

 図1は立方体に「ウ」「チ」「ダ」の字を書いたものです。図2は展開図です。「ウ」が図2のように書かれているとき、残りの「チ」「ダ」も向きも考えて書き入れて展開図を完成させなさい。

「立体図形」を題材とした問題も様々な種類があります。その中の一つ「展開図」をまずはテーマとしましょう。「展開図」を組み立てて立体図形が完成し、上記のような「見取り図」を描くということになります。以下見てみましょう。

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像3

“手順・方法”なしにやみくもに想像力に頼ると間違いが起こりがちな問題です。しかしながらきちんとした“手順・方法”を利用することで、何となくではない確信をもった解答を出せることになります。まずは見取り図・展開図それぞれに「頂点記号」をつけてみましょう。その際立方体の対角線上にあたる一番遠い点(図の→の位置関係)は、展開図上では以下のように2つの正方形の面の対角線上にありますね。

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像4

 これを利用すると、以下のように展開図内の頂点が次々決まります。

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像5

 そして、「チ」と「ダ」の書いてある面が決定し、頂点をつき合わせることで向きも正しく書くことができますね。

中学受験の算数、苦手な「立体図形」問題を解ける“手順・方法”…カギは展開図と切断の画像6

 いかがでしょう?想像だけに頼ると字の書いてある面は何となく判明しても、向きまで完全に正しくとなると意外にやっかいですよね。そこで利用した手順・方法が「頂点記号打ち」(その際“最も遠い点”の関係を利用)でした。