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木村隆志「現代放送のミカタ」

松本まりか、森七菜、ジャニーズも…性別を超えた“あざとかわいい”ブーム、なぜ加速?

文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト
松本まりか、森七菜、ジャニーズも…性別を超えたあざとかわいいブーム、なぜ加速?の画像1
松本まりか(「Wikipedia」より)

 昨年10月に『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)がスタートしてから、はや半年が過ぎた。

「あざとかわいい」が代名詞の田中みな実と弘中綾香アナをMCに据えた同番組は、トガったコンセプトと土曜22時台という競争の激しい時間帯から、業界内外で「もって半年程度ではないか」という声もあがっていた。

 言わば「出オチだろう」とみなされていたのだが、ここまでは安定した人気を保ち、むしろあざとかわいいキャラクターを増殖させている。松本まりか、中村ゆりか、アンジュルム・上國料萌衣の常連組に加えて、女優の高橋ひかる、中村里帆、新條由芽、山崎紘菜など、アイドルの日向坂46・齊藤京子、AKB48・小栗有以、私立恵比寿中学・柏木ひなたなど、モデルの貴島明日香、コスプレイヤーの桃月なしこなど、さまざまなジャンルのあざとかわいいキャラクターを増殖させ続けている。

 この番組以外でも、女優の森七菜に「あざとかわいい」を指摘する声があがり、さらにその波は、ジャニーズ事務所のなにわ男子・大西流星ら男性アイドルにも拡大中。「元祖あざとかわいい男子」と言われる千葉雄大にも再びスポットが当たっているほか、一般の男女でもそのキャラクターを採り入れる人が増え、SNSを賑わせている。

 果たして、このブームは一時的なものなのか? それとも、ますます盛り上がっていくのか? コロナ禍で失速するどころか、むしろ加速している「あざとかわいい」ブームの本質を掘り下げていく。

アンチを利用した炎上戦略ではない

 かつて「あざとい」は悪口を言うときに使われるフレーズであり、「男性に媚びる女性の敵」というイメージがあった。そのため過去の芸能界では、「あざとい」を売りにしたタレントはいなかったが、それを変えたのが「あざとかわいい」というフレーズ。小悪魔的なキャラクターを隠さずに堂々と見せることで、魅力を意味するフレーズとして肯定的に受け入れられるようになった。

 さらに、『あざとくて何が悪いの?』が「あざとかわいい」をさまざまな角度からフィーチャーしてエンタメ化したことで、ネガティブな印象はさらに消滅。タレントたちは、まるでコスプレをするように、「あざとかわいい」キャラクターを自己演出として楽しみ、それを見る方も「素なのか、わざとなのか、どちらにも見える」という微妙なラインを楽しむことが浸透した。決して「アンチの反発を利用した炎上戦略ではない」ことがわかるだろう。

 王道アイドルの乃木坂46で新センターに選ばれた山下美月がド真ん中の「あざとかわいい」キャラクターを採用していること。日向坂46が昨年大みそかの『第71回NHK紅白歌合戦』に出演した際、アルバム収録曲の『アザトカワイイ』を歌唱曲に選んだことも、そのブームを象徴している。

一般人の「あざとかわいい」を募集中

「あざとかわいい」と言われる一般人に目を向けても、「相手を喜ばせることに長けている」「『できない』という弱みを素直に見せられる」「表情がクルクル変わって目が離せない」「出しゃばらず人の話を聞ける」などのポジティブなイメージが大勢を占め、やはりもはや「男性に媚びる女性の敵」という感覚はほとんどないようだ。

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