芸能・エンタメニュース

日本テレビに次いで、民放の視聴率争いで2位をひた走るテレビ朝日。だが、その実情は、若者をターゲットにしようとしているテレビ界の流れとは真逆を行くものだという。いったい、どういうことなのだろうか?
『珍百景』『ポツンと一軒家』高視聴率の裏側
テレ朝で一番視聴率を稼ぐ時間帯といえば、日曜の夜であることは間違いないだろう。
「3月21日放送の『ナニコレ珍百景』の視聴率は世帯11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人6.3%。続く『ポツンと一軒家』は世帯15.2%、個人8.6%となっています。
ところが、です。たとえば『珍百景』のM1(20~34歳男性)層の視聴率は1.3%、M2(35~49歳男性)も2.5%と、致命的な落ち込みを見せています。さらに、F1(20~34歳女性)も2.1%、F2(35~49歳女性)は2.7%。対して、F3(50代以上女性)は10.0%、M3(50代以上男性)も11.8%と、相変わらず強さを見せています。また、『ポツンと』の世代別視聴率の分布も『珍百景』と同じような状況です。つまり、この2番組は世間では盛んに高視聴率と言われていますが、若者を重視する視聴率指標という意味では、まったく取れていないのです」(テレビ局関係者)
『ポツンと一軒家』といえば、同時間帯の人気番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)と比較されることも多いが……。
「『ポツンと』の視聴率が『イッテQ』に勝利した、さらには『イッテQ』がピンチ、という論調のニュースをいまだによく見ますが、『イッテQ』の制作スタッフは、見てくれるお客様が違うため、『ポツンと』は自分たちの敵ではないと思っているのではないでしょうか」(同)
“芸人潰し”のテレ朝の編成
また、テレ朝は多くの芸人の番組を抱えているが、その編成にも疑問点があるという。
「テレ朝は昨年10月から『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』を日曜夜10時台という良い環境に据えていますが、思ったほど視聴率は取れていません。ちなみに、4月4日のオンエアは世帯4.1%、個人2.1%でした。この一因として考えられるのが、同番組に至るまでの夕方からの日曜のラインナップ。『相葉マナブ』から始まり、『珍百景』『ポツンと』、そして『サンデーステーション』と、高齢者が好む番組ばかりなのです。
この悪い流れは、『シンパイ賞』の後の『テレビ千鳥』にも尾を引いています。同番組の同日の視聴率は世帯3.9%、個人も2.1%。コアターゲットは『シンパイ賞』からわずかに0.7%プラスとなっていますが、今一番勢いのある千鳥でこの数字は寂しすぎる」(同)
さらに、テレ朝の「縦ライン」無視の編成は、和牛・かまいたちという同期の人気コンビによる特番にも悪影響を及ぼしているという。