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かけるだけで視力が回復?「クボタメガネ」に世界が注目…近視、最悪は失明のリスク

文=佐久間翔大/A4studio
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「近い距離でスマホやパソコンの画面を頻繁に見るようになった、いわば環境的な要因によって近視の方が増加しているので、逆に目にとって良い刺激を提供して治療しようとするのがクボタメガネのアプローチになります。

 そもそも多くの近視の原因といわれているのは眼軸、つまりは角膜から網膜の長さが伸びてしまう病気。眼軸が伸びることで角膜や水晶体のレンズの焦点が網膜より手前になってしまうので遠くが見えづらくなり、目の組織も弱ってしまうので、さまざまな病気に罹ってしまうというわけです。

 光は波長の違いによって、目に悪い光やまったく無害な光、目に良い光に分けられます。クボタメガネはメガネの投影装置から、網膜に良い働きをする映像を網膜の周辺部に送り、眼軸の伸長を抑制するという仕組みになっています」(窪田氏)

 従来はメガネやレーシック手術などによって、角膜や水晶体の光の屈折を矯正することで近視の治療が行われてきた。窪田氏によれば、クボタメガネの光によって目の形を変えるアクティブシミュレーション技術は、窪田製薬が世界で初めてPoC(概念実証)を得た技術で、過去に前例がないのだそうだ。

 手術や目に対する機械的な処置を行わず、光によって網膜に直接働きかけるクボタメガネは、その画期的なアプローチから日本国内に限らず、世界のさまざまな国や人々から関心が寄せられているという。

「近視はこれまで治療薬を開発してきた疾患よりも身近で、誰もが知っている病気なので、興味を持っていただける方は多くなると予想していました。ですが、英語での発表後に10カ国以上から100件ほどのお問い合わせをいただくなど、想定以上に国際的な注目を集めていることを実感しましたね。

 いずれは日本を含めた全世界での販売を計画していますが、まずは薬事行政的に認可されやすい国から様子を見つつ販売していくことを計画しています。日本は他国と比べるとビジネスモデルの構築と認可により時間がかかる傾向にあるので、日本国内での販売は発売スタートから少し時間が経ってからになりそうです。

 将来的にはコンタクトレンズほどの大きさへの小型化や、対象年齢の拡大を図っていきます。子どもよりも大人の目のほうが調整は難しいとされていますが、先の短期試験では大人の目でもクボタメガネで与えた光の刺激に反応を見せているので、今後の試験でどれくらいの年齢まで、どれほどの効果があるのかを証明していきます。

 それだけでなく、クボタメガネのプロジェクション技術を応用し、スマホなどのデバイスに導入することで、メガネをかけたりコンタクトレンズをつけたりしなくても近視を抑制できればとも考えていますね」(窪田氏)

 現時点では子どものみが対象で、日本での発売開始の予定が立っていない「クボタメガネ」だが、それでも近視に悩む人にとってはまさしく一筋の光明。今後の研究・開発成果の発表に期待したいところだ。

(文=佐久間翔大/A4studio)

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