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住宅ジャーナリスト・山下和之の目

住宅ローン返済猶予や元金据置き、銀行が申込の9割で条件変更…大幅な負担軽減が可能

文=山下和之/住宅ジャーナリスト
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 相談に訪れた人のほとんどのケースで、条件変更などの救済策が適用されているわけです。

ローン延滞が続くと一括返済を迫られることに

 ですから、住宅ローンの返済が厳しくなりそうといった事態が発生したときには、すぐにも相談するようにしたいところです。貯金を取り崩して返済に充てられるうちはいいのですが、カードローンなどに手を出したら泥沼にはまりかねません。

 また、延滞が発生してしまったのを放置していると、督促状や督促の電話がきて、さらに延滞が続くと一括返済を迫られることになります。その場合、売却代金で住宅ローン残高をゼロにできればまだいいのですが、ローン残高が残ってしまうと、マイホームを失った上で、住宅ローンの返済だけが続くといった悲惨な事態に陥ります。

 そうならないように、早めの相談が肝心です。そうすれば、条件変更によって返済を猶予してもらえる確率がかなり高いのです。

万一のときには迅速に行動ができるように

 とはいえ、条件変更による救済策は、あくまでも一時的な猶予にすぎません。住宅ローンの返済が免除されるわけではないのです。しかも、一定期間の元金据置きや、返済期間の延長による返済額軽減措置の適用を受けると、当面の返済額を減らすことができても、完済までの総返済額は条件変更しない場合に比べて、かなり多くなってしまいます。

 ですから、条件変更の適用を受けたあと、収入が回復したときには、一部繰上返済や元の返済方法に戻すなどして、総返済額の増加をできるだけ少なくできるようにしておくのがいいでしょう。新型コロナウイルス感染症の拡大がどこまで続くのか、予断を許さない状況だけに、こうした点を頭に入れておいて、万一の際には迅速に行動できるようにしておきたいところです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』『家を買う。その前に知っておきたいこと』(以上日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。

日刊現代編集で、山下が協力した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が5月11日に発売予定。

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