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知っておきたい中東の「今」 ガザ地区・ハマスの不思議な誕生話

新刊JP
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 当時、イスラエルが危険視していたのはヤセル・アラファト率いるPLO(パレスチナ解放機構)であり、その主流派閥であるファタハだった。イスラエル国内の治安維持を担当していたシン・ベトは、彼らの勢いを削ぐために、ヤシンとその支持者をPLOの対抗勢力として育てようと後押ししていた。穏健なムスリムと考えられていたヤシンは、PLOから支持者を奪う人物としてうってつけだったのだ。


 しかし、実際にはヤシンはすでに「穏健」ではなかった。彼の危険性にシン・ベトが気づいた時、すでにヤシンはヨルダンやサウジアラビアの資産家から提供された資金を使って、武装集団を組織し、イスラエルに対して闘争をしかける準備をしていた。1987年、ハマスが創立された時点で、数百のメンバーと数万の支持者がヤシンの元に集っていたのである。



 『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』で暴露されているイスラエルによる暗殺工作の数々からは、現代のパレスチナ紛争へとつながる歴史の糸が見える。中東の「今」を見通すためには、その複雑に入り組んだ「過去」を解きほぐすことが必須。本書はそのために必須の一冊だ。(新刊JP編集部/山田洋介)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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